議員氏名
永易英寿
本会議年
平成24年
定例会月
3月
内容
(質問)
○12番(永易英寿)(登壇) 自民クラブ永易英寿です。
早速ですが、通告に従いまして質問いたします。
沢津・垣生海岸の堤防整備についてお伺いいたします。
沢津・垣生海岸の堤防は、燧灘から干満の潮位に関係なく、高波などから新居浜市民の命を守り、津波、防災対策においても、安全、安心を確保する上で重要な海岸護岸であります。特に後背地の松の木町、沢津、宇高、八幡、清水町の住民の方々は、老朽化が進む沢津・垣生海岸の堤防を目にする機会が多く、住宅地周辺標高も1メートル以下の箇所もあり、浸水に対する日常生活での不安や津波が来ればどうしようかなど、恐怖感が一層募っています。南海地震が発生した場合の想定では、満潮時刻と津波が重なった場合でも、護岸を乗り越えることはなく、浸水は免れると想定しています。
しかし、それは堤防に異常がないことが前提です。沢津・垣生海岸の堤防は、この資料パネルのように、老朽化による陥没や破損が随所に見受けられます。潮の満ち引きによっては、こちらの堤防の南北から水が流れ出します。特にこのように陥没している箇所が見受けられるということは、中が空洞化していると推測されます。
また、海側の消波ブロックもこちらのパネルのように崩れており、当然海辺の砂なども減少していることを意味しています。近隣住民の方々からは、堤防は直さずに大丈夫なのか、階段下の穴から水が逆流しているのではないか、堤防をつなぐ橋は大丈夫なのか、高波や津波に果たして耐え切れる強度があるのかなどさまざまな不安の声をお聞きします。住民の不安を取り除くため、これほどの老朽化のぐあいなら抜本的な改修整備が必要だと思います。堤防は住民の生命、財産を災害などから守る上で重要な役割を果たします。早急な安全点検、改修整備が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
東日本大震災を機に、和歌山県のみなべ町では、堤防の強度に対する住民の不安の声の高まりから、東南海・南海地震に備え早急に対策を検討することとなりました。新居浜市においても、東日本大震災以降は、市民の方から津波に関する不安の声をよく耳にします。沢津・垣生海岸の堤防管理は愛媛県であります。しかし、新居浜市民の安全、安心を担保するには、管理がどこであれ、十分な安全管理がされなければなりません。もし愛媛県の予算状況で安全点検や改修整備が先送りになるのなら、住民の生命を最優先に考え、新居浜市独自でも早急に予算対応をするべきだと思います。堤防を整備する方法、お考えはないのか、お聞きします。
今後起こり得る南海地震に備え、早目の堤防整備は必要不可欠です。
そこで、今までの沢津・垣生海岸の堤防の整備状況についてお尋ねします。
まず、沢津・垣生海岸の堤防は、新規整備から何年経過しているのでしょうか。また、新規整備時における高波などを防ぐ強度とそれから数十年経過しての現在の強度をどのようにお考えでしょうか。
次に、安全点検の実施頻度や状況はいかがでしょうか。また、日ごろの愛媛県との協議状況はいかがでしょうか、その内容をお聞かせください。
破損箇所の把握状況や今後の整備計画などありましたら、それらも踏まえてお聞かせください。
次に、沢津・垣生海岸における堤防利用者への対応についてお伺いします。
堤防は海岸護岸でありますが、日ごろ地域住民の通勤やウオーキングなどに利用され、多くの住民が近寄っている場所であります。そこで、利用者への安全対応や安全情報の周知などの対応を新居浜市としてはいかがお考えでしょうか。沢津・垣生海岸における付近の防災への対応、特に侵食、高潮、高波、津波について安全確保や有事の際の情報提供などいかがお考えか、お聞かせください。
次に、災害時の避難対策についてですが、浮島校区では、高齢化率30%以上と高く、それに加え避難所が浸水想定区域であったり、避難所周辺も標高が低かったりと、特にひとり暮らしの高齢者は、災害に対する不安を抱えています。高齢者の歩く力では、避難所が遠過ぎたり、また避難を開始すると、歩き出すと浸水するおそれがある地区です。
また、自治会などでの共助、助け合いもなかなか手が届かないとも予想されます。新居浜市としてどのような対策をお考えでしょうか、お聞かせください。
(市民部長答弁)
○市民部長(工藤順)(登壇) 永易議員さんの御質問にお答えいたします。
沢津・垣生海岸の堤防整備についてでございます。
まず、海岸付近の防災への対応についてでございます。
台風時の潮位や海岸の状況は、消防職、団員や市職員等が巡視を行います。台風接近時等の場合には、市役所から漁業組合や港湾関係者を通じ、漁船や釣り人、海水浴客等に避難や注意喚起の呼びかけを、無線など各種の方法で伝達をいたします。
さらに、高潮や高波、それに伴う浸水のおそれがあるときには、防災行政無線の一斉放送や消防車両による広報、沿岸地区の自治会や要援護者施設への直接の伝達のほか、メールマガジンやケーブルテレビ等により広く市民に伝達をいたします。津波警報などに伴い避難が必要になったときも同様の方法で情報提供を行ってまいります。
次に、避難対策についてでございます。
浸水が予想される場合、まずは早目に浸水のおそれのない地域への避難が大切ですが、そのゆとりがない場合は、付近の丈夫な建物の高層階に一時的に緊急避難していただく必要があります。永易議員さん御指摘のとおり、要援護者にとっては、避難の支援者が必要です。現在民生委員と連合自治会の全面的な御協力により要援護者リストを作成し、地域の支援者を決めていただいているところでございますが、支援者が決まっていない方もおられます。したがいまして、今後は支援者をふやすことやグループでの支援のあり方について、他市町の事例なども研究しながら、支援体制を検討してまいりたいと考えております。
(環境部長答弁)
○環境部長(曽我忠)(登壇) 沢津・垣生海岸の堤防整備についてお答えいたします。
まず、早急な安全点検、改修整備の必要性につきましては、平成22年2月に愛媛県、新居浜市、連合自治会及び地元自治会合同で調査を行ったところ、安全な状況ではあるが、継続的な観察が必要であるとの調査結果となっておりましたことから、その後も愛媛県においては、パトロール計画に基づき、年4回の安全点検を継続して行っており、現在のところ、緊急を要する改修箇所はないと伺っております。
次に、新居浜市独自で予算対応し、堤防を整備する考えはないかについてでございます。
施設の管理につきましては、それぞれの管理者がその責任と予算の範囲内において維持管理を行うべきと考えております。ただし、軽微な修繕等につきましては、緊急を要する場合などに限って、新居浜市でも実施可能であると考えております。
次に、沢津・垣生海岸の堤防は、新規整備から何年経過しているのかについてでございます。
松の木町の北方向にある海岸の直立護岸につきましては、昭和33年から昭和38年に整備され、整備後49年から54年経過しております。宇高町や八幡の北方向にある海岸の緩傾斜護岸につきましては、平成4年から平成11年に整備され、整備後13年から20年経過しております。
次に、高波などを防ぐ強度と現在数十年経過しての強度をどのように考えているかについてでございます。
沢津・垣生海岸の管理者である愛媛県によりますと、定期的にパトロールを行い点検しており、現在のところ、構造に問題はないと思っているが、現状把握に努める必要はあると考えていると伺っております。
次に、安全点検の実施頻度や状況、愛媛県との協議状況についてでございます。
愛媛県においては、パトロール計画に基づき、年4回の安全点検パトロールを行っております。また新居浜市におきましては、校区環境整備会議や市民からの直接の要望に対して、その都度愛媛県と連携を図り、現地パトロールや現地調査を行って協議回答をいただいております。
次に、破損箇所の把握状況や今後の整備計画についてでございます。
現在、突堤が破損している箇所につきましては、今年度中に修繕工事を発注する予定と伺っております。
また、消波ブロックが崩れている箇所やコンクリートの老朽箇所につきましては、できるだけ早期に補修していただくよう要望いたしております。
次に、利用者への安全対応や安全情報の周知などの対応についてでございます。
安全上の問題や危険な箇所等が発見された場合、愛媛県に通報し、速やかに海岸堤防への通行禁止や立入禁止等の措置を講じるとともに、関係機関と協議を行い、広く市民へ周知を行うよう考えております。今後とも愛媛県や関係機関と連携し、沢津・垣生海岸の安全確保に取り組んでまいります。
(再質問)
○12番(永易英寿)(登壇) 愛媛県といろいろ協議をして、安全点検も年4回していただいてるみたいですが、地域住民の方は、あの堤防に対する不安をすごく持っておられますので、本当に安全で地域住民の方が安心できるように情報開示とかそういったことをするお考えはありますでしょうか。点検ごとの、こういった点検をしましたが、安全であるというふうな、例えば年1回でもいいんですが、地域住民の方が不安に思っておりますので、いろいろな形で提示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(環境部長答弁)
○環境部長(曽我忠)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
安全点検等の情報開示につきましては、管理者である愛媛県と今後協議をいたしまして、できる限りそのような方向になるよう努力してまいります。
(再質問)
○12番(永易英寿)(登壇) こちらのパネルにありますように、この堤防のところの道幅なんですが、大体3メートルまたは3メートル以下のところもありまして、堤防ですが、非常に日常ウオーキングとか車の離合も多いですので、こちらの堤防の上のところをもし拡幅するとか、そういったお考えはないのでしょうか。
(環境部長答弁)
○環境部長(曽我忠)(登壇) 再質問にお答えいたします。
堤防道路の拡幅についてでございますが、現在のところそのようなお話は伺っておりません。
また、本道路につきましては、堤防の管理用でございますので、一般の方も通行は可能ではございますが、そういった観点からいいますと、これ以上の拡幅というのは、ちょっと難しいんではないかと思っております。
(再質問)
○12番(永易英寿)(登壇) 管理上のスペースではありますが、もし何か拡幅するとか、拡張するような形で考えるのであれば、どのようなことがクリアされれば、どういった条件がそろえば取り組めるかというふうなことで、何かお考えがありましたらお聞かせください。
(環境部長答弁)
○環境部長(曽我忠)(登壇) 再質問にお答えいたします。
クリアされる問題等との御質問でございますが、まず海岸保全上の問題です。県として、やはりその海岸保全施設としてそれだけ必要かどうかという判断になろうかと思います。