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4 小中学生の体力向上と中学校の部活動の展望について

印刷用ページを表示する 更新日:2021年8月31日更新
<外部リンク>

議員氏名

永易英寿

本会議年

令和3年

定例会月

6月

内容

(質問)
○次に、小中学生の体力向上と中学校の部活動の展望についてお伺いいたします。
 文部科学省が平成20年度より全国体力・運動能力、運動習慣等調査を小学5年生、中学2年生を対象に実施しています。学校や教育委員会における体力向上のための取組を支援するため、3年間の調査結果を子供の体力向上のための取組ハンドブックを作成し、各教育委員会を通じて全国の各小中学校に配布していると伺っております。
 愛媛県のホームページには、その調査の市町別結果及び分析が平成26年度以降掲載されています。そこには、全国平均よりマイナス1点以上の市町には、分かりやすく赤字で下を向いた矢印が示されていますが、新居浜市は20市町で唯一毎年小学5年生の男女の平均点が1点以上、全国平均を下回っています。中学2年生の結果も思わしくありません。また、最近は、コロナ禍による外出の自粛やスポーツ少年団等の活動休止で、小中学生の体力低下やけがの増加、子供のロコモなど、健康面での不安も聞かれます。小中学校では、体力アップ推進計画を行い、課題と目標を設定し取り組み、現在までの成果を報告されているとお聞きしましたが、新居浜市はそれらの結果や動向を踏まえて、新居浜市教育委員会として小中学生の体力向上に向けて具体的な事業実施が必要だと思います。小中学生の体力向上に向けての方針、中長期的な計画は、どのようになっているのでしょうか、お聞かせください。
 次に、中学校部活動の展望についてお伺いいたします。
 私は、近年の新居浜市内の中学校の部活動の種目減少の実態を危惧しております。種目減少に伴い、中学生のスポーツへの興味関心や成長期の体力低下、また家庭内でのスポーツを通したコミュニケーションの減少、学校と地域との連携、各種スポーツ団体とのつながりの希薄化など、各所に影響があるのではないでしょうか。御所見をお伺いいたします。
 現況の中学校の部活動は、スポーツ種目によって合同チームでの公式戦や種目によっては市内の中学校で一、二校しかその種目競技がない場合や、既にあった種目がなくなった場合もあります。学校に部活動種目があれば、合同チームに参加できますが、仮に小学生のときにミニバスや剣道、柔道を習っていても、進学した学校にその部活動がなければ、競技を続けるのが困難です。少子化と教員の働き方改革を考えると、1校で解決するのは難しい現況です。競技者数などに応じて、チームづくり、部活動が実施できるよう、市内全域で考える教育委員会として全体的な調整機能も必要ではないでしょうか。
 また、現況の市内生徒の部活動参加率や種目数をピーク時と比べどのように変遷しているのでしょうか、お聞かせください。
 部活動の意義は、中学校学習指導要領においても、時代とともに変遷したり、少子化の影響で市内では生徒数の減少などもあり、学校によっては廃部になった種目もあったりしますが、新居浜市教育委員会としての部活動の意義と課題、持続可能な部活動の在り方をいかにお考えでしょうか、御所見をお伺いいたします。
 次に、学校の働き方改革を踏まえた部活動改革における部活動の地域移行についてお伺いいたします。
 令和2年9月に文部科学省から発表された学校の働き方改革を踏まえた部活動改革の概要には、持続可能な部活動と教師の負担軽減の両方を実現できる改革が必要であるとしています。改革の方向性は、部活動は必ずしも教師が担う必要のない業務であることを踏まえ、部活動改革の第一歩として、休日に教科指導を行わないことと同様に、休日に教師が部活動の指導に携わる必要がない環境を構築すること、また部活動の指導を希望する教師は、引き続き休日に指導を行うことができる仕組みを構築して、生徒の部活動を確保するため、休日における地域のスポーツ・文化活動を実施できる環境を整備すること、具体的な方策として、休日の部活動の段階的な地域移行を令和5年度以降段階的に実施する、合理的で効率的な部活動の推進、休日の指導や大会への引率を担う地域人材の確保、育成、マッチングまでの民間人材の活用の仕組みの構築、兼職兼業の仕組みの活用などと示されております。
 学校の働き方改革を踏まえた部活動改革における部活動の地域移行などの動向も踏まえて、新居浜市の中学校の部活動の今後の展望をお聞かせください。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) 小中学生の体力向上と中学校の部活動の展望についてお答えいたします。
 まず、小中学生の体力向上に向けての方針、中長期的な計画についてでございます。
 現在、各小中学校におきましては、新体力テストの結果から課題を見つけるとともに、目標を設定し、体力アップ推進計画の下、具体的な取組を実践しております。
 また、授業以外で運動する場として、子供たちが楽しく競いながら継続的に運動に取り組めるよう、えひめ子どもスポーツITスタジアムへ積極的な参加を呼びかけているところでございます。
 中長期的な計画といたしましては、各小中学校で策定しております体力アップ推進計画に、年次目標や数値目標を取り入れ、より深化した計画となるよう見直しを進めるとともに、食育や健康教育を含めた家庭や地域と連携した取組を進めているところでございます。
 次に、近年の中学校部活動の種目減少が与えるスポーツへの興味関心や成長期の体力の低下、家庭内でのスポーツを通したコミュニケーションの減少等の様々な影響についてでございます。
 部活動数の減少によりまして、生徒が自分に合った活動を選択できる幅が狭まり、部活動に参加しない場合は、異年齢との交流や生徒間の人間関係の構築を図る上で少なからず影響があると考えております。学校外のスポーツクラブとの連携、学校運営協議会における部活動指導員に関する協議等、生徒に多様なスポーツを経験させるための方策を模索してまいりたいと考えております。
 次に、競技者数などに応じて、チームづくりや部活動が実施できるような全体的な調整についてでございます。
 今後、生徒数が減少し、単独校での活動がますます困難と見込まれますことから、合同チームの編成や近隣校との拠点校方式による合同部活動の推進についても検討していかなければならないと考えております。
 次に、現在とピーク時との部活動参加率や種目数の変遷についてでございます。
 ピーク時のデータではございませんが、10年前の平成23年度と令和3年度の運動部の部活動の状況を比較いたしますと、平成23年度は、参加率73.7%、種目数22種目でございまして、令和3年度は、参加率66.8%、種目数24種目となっております。
 次に、部活動の意義と課題、持続可能な部活動の在り方についてでございます。
 部活動は、スポーツや芸術文化等の幅広い活動機会を得られるとともに、体力や技術の向上、健康の増進にも効果的な活動であります。また、学級や学年を離れた集団の中で、自主性、協調性、責任感、連帯感などを育成し、仲間や先生方との密接な触れ合いの場として、大きな意義を有するものでございます。
 一方で、部活動は、教員の献身的な勤務によって成り立っているものでございまして、長時間勤務の要因や指導経験のない教師にとっては多大な負担となっているのが現状でございます。持続可能な部活動の在り方といたしましては、全てを教師が担うのではなく、地域全体で部活動を支えていくことが必要かつ重要であると考えております。
 本市の中学校の部活動の今後の展望につきましては、現在の現状や地域の人材等を把握し、学校、地域、PTA等とも議論を深め、他の地域の実践も参考にしながら、本市に合った休日の部活動の段階的な地域移行や合理的で効率的な部活動の在り方について多面的に考えてまいります。
(再質問)
○17番(永易英寿)(登壇) 1校で地域との連携等により部活動がされていくことが理想だとは思いますが、やはり少子化の影響により生徒数が減少しておりますので、今後拠点校づくりや部活動が合同化することもやむなしと思われますので、そういった必要性があるときには、迅速な対応をお願いいたします。