○新居浜市火災調査規程

令和7年12月26日

消防本部規程第2号

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 調査業務体制(第5条―第8条)

第3章 調査業務の執行

第1節 調査実施上の通則(第9条―第12条)

第2節 火災原因調査(第13条―第23条)

第3節 火災損害調査(第24条・第25条)

第4章 報告(第26条・第27条)

第5章 震災時の調査(第28条)

第6章 雑則(第29条―第31条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第7章の規定に基づく火災の調査について必要な事項を定めるものとする。

(調査の目的)

第2条 調査は、火災の原因及び火災により受けた損害を明らかにして、火災予防対策及び警防対策に必要な基礎資料を得ることを目的とする。

(定義)

第3条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 火災 人の意図に反して発生し、若しくは拡大し、又は放火により発生して消火の必要がある燃焼現象であって、これを消火するために消火施設又はこれと同程度の効果のあるものの利用を必要とするもの又は人の意図に反して発生し、若しくは拡大した爆発現象をいう。

(2) 調査 火災現場から火災予防を主とする消防行政施策の資料を収集し、及び活用するための質問、実況見分、鑑識、鑑定、実験、照会等の一連の行動をいう。

(3) 鑑識 火災の原因及び損害の判定のため、専門的な知識、技術、経験及び機器を活用し、総合的な見地から具体的な事実関係を明らかにすることをいう。

(4) 鑑定 火災に関わる物件の形状、構造、材質、成分、性質及びこれらに関連する現象について、科学技術的手法により、必要な試験及び実験を行い、その結果を基に火災原因の判定のための資料を得ることをいう。

(5) 調査員 調査に従事する消防職員をいう。

(6) 関係者等 法第2条第4項に規定する関係者(以下単に「関係者」という。)及び火災の発見者、通報者、初期消火者その他調査の参考となる情報を提供することができる者をいう。

(調査の区分及び範囲)

第4条 調査の区分は火災原因調査及び火災損害調査とし、その範囲は次に掲げるとおりとする。

(1) 火災原因調査

 出火原因 火災の発生経過、出火箇所

 発見、通報及び初期消火状況 発見の動機、通報、初期消火の一連の行動経過

 延焼状況 火災の延焼経路、延焼拡大要因等

 避難状況 避難経路、避難上の支障要因等

 消防用設備等及び特殊消防用設備等の状況 設置、使用、作動等の状況

(2) 火災損害調査

 人的被害の状況 火災による死傷者、り災世帯、り災人員等の人的な被害の状況及びその発生状況

 物的損害の状況 火災による焼き、消火、爆発等による物的な損害の状況

 損害額の評価等 火災により受けた物的な損害の評価及び火災保険等の状況

第2章 調査業務体制

(調査の責任)

第5条 消防長又は消防署長(以下「消防長等」という。)は、管轄区域内の調査の責任を有する。

(調査体制の確立)

第6条 消防長等は、調査に必要な人員及び調査用器材を整備し、調査体制を確立しておかなければならない。

2 消防長は、消防行政上特に必要があると認めるときは、調査本部を設置することができる。

3 前項の調査本部の組織、編成等に関し必要な事項は、別に定める。

(調査員の指名)

第7条 消防長等は、所属職員の中から調査員を指名するものとする。

(調査員の心得)

第8条 調査員は、火災現象、関係法令等調査に必要な知識の修得及び調査技術の向上に努めるとともに、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 調査員相互の連絡を図り、調査業務の進行が円滑になるように努めること。

(2) 個人の自由・権利を不当に侵害し、調査上知り得た秘密を他に漏らさないこと。

(3) 関係のある場所に立ち入るときは、原則として関係者の立会いを得ること。

(4) 警察機関その他の関係機関と密接な連絡をとり、相互に協力して調査を進めること。

(5) 火災原因等の調査結果を関係者に説明する際には、焼損状況及び関係者等の申述を総合的に判断して客観的に認められる事実に基づき状況を説明するように努めること。

(6) 関係者等の民事的紛争に関与しないこと。

第3章 調査業務の執行

第1節 調査実施上の通則

(調査の基本)

第9条 調査は、事実の確認を主眼とし、先入観にとらわれることなく、科学的な方法及び合理的な判断により、事実の究明に努めなければならない。

2 調査は、火災報告取扱要領(平成6年消防災第100号消防庁長官通知)に基づき実施するものとする。

(調査の着手)

第10条 消防長等は、管轄区域内の火災を覚知したときは、直ちに調査に着手しなければならない。

(質問)

第11条 調査員は、関係者等に対して質問し、火災状況の把握に努めなければならない。

2 調査員が質問を行うときは、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 時期、場所等に配慮し、関係者等の任意の申述を得るように努めること。

(2) みだりに申述を誘導しないこと。

(3) 伝聞によらない直接経験した事実の申述を得るように努めること。

(児童等に対する質問等)

第12条 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第4条第1項に規定する児童、身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条に規定する身体障害者及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第5条第1項に規定する精神障害者(以下この条において「児童等」という。)に対して質問を行う場合は、保護者又はこれに準ずる者(以下この項において「保護者等」という。)の立会いを得て行うものとする。ただし、保護者等を立ち会わせることで、真実の申述を得られないおそれがあるときは、この限りでない。

2 児童等に対して質問を行うに当たっては、児童等の心情を考慮し、充分な理解をもって当たらなければならない。

3 児童等は、火災現場の見分に立ち会わせてはならない。ただし、年齢、心情その他の事情により支障がないと認められるときは、この限りでない。

第2節 火災原因調査

(火災原因調査)

第13条 消防長等は、調査員に第4条第1号に規定する火災原因調査を実施させるものとする。

(出動見分)

第14条 消防職員は、消防活動を通じて火災状況の見分に努めなければならない。

(消防活動中の現場保存)

第15条 消防職員は、出火場所及びその付近に細心の注意を払い、調査に支障のないよう原状の保存に努めなければならない。

2 消防職員は、消防活動のため、やむを得ず出火場所及びその付近の物件を移動し、又は破壊しようとするときは、原状が分かるよう必要な措置を講じなければならない。

(消防活動後の現場保存)

第16条 消防長等は、消防活動が終了したときは、次に定めるところにより、現場保存区域を設定しなければならない。ただし、調査上その必要がないと認めたときは、この限りでない。

(1) 現場保存区域は、警察機関その他の関係機関と協議して決定すること。

(2) 現場保存区域は、必要最小限度の範囲にとどめること。

(3) 現場保存区域は、ロープ張り又はその他の方法で表示すること。

(4) 現場保存区域には、必要と認める者以外の者をみだりに出入りさせないこと。

(5) 現場保存区域は、調査の進行に伴い順次縮小解除するものとすること。

(死傷者の取扱い)

第17条 消防職員は、火災現場において死傷者を発見したときは、直ちに現場最高指揮者に報告しなければならない。

2 前項の規定による報告を受けた現場最高指揮者は、所轄の警察署長に通報するとともに、必要な措置を講じなければならない。

(実況見分)

第18条 調査員は、火災原因の判定に必要な資料の発見及び入手並びに被害状況の把握に努め、その実況を見分しなければならない。

2 調査員は、前項の規定による実況見分を行うときは、原則として関係者の立会いを得て行わなければならない。

3 調査員は、実況見分の内容を明確にするため、図面及び写真により記録しなければならない。

(照会)

第19条 消防長等は、調査のため必要があると認めるときは、関係機関に対し、火災調査事項照会書により必要な事項の照会を行うものとする。

(資料の提出等)

第20条 消防長等は、調査のため必要があると認めるときは、関係者等に対し、任意の資料の提出又は報告を求めるものとする。

2 消防長等は、前項の規定による任意の資料の提出又は報告により難いと認めるときは、法第32条第1項又は第34条第1項の規定に基づき、資料提出命令書又は報告徴収書により関係者等に対し資料の提出を命じ、又は報告を求めるものとする。

(資料の受領及び保管)

第21条 消防長等は、前条の規定により資料が提出されたときは、資料提出書により、所有者に対し所有権を放棄する意思表示を明らかにすることを求めるものとする。

2 前項の場合において、所有権を放棄しないで資料を提出した者に対して保管書を交付するものとする。

3 前項の保管書を交付した場合に係る資料の保管の必要がなくなったときは、当該保管書と引換えに、当該資料を提出した者にこれを返却するものとする。

4 提出を受けた資料は、保管品台帳に必要事項を記載してその経過を明らかにし、紛失又は毀損しないように保管しなければならない。

(資料の鑑識、鑑定及び実験)

第22条 調査員は、調査のため必要があるときは、火災に関係すると考えられる資料について、鑑識、鑑定及び実験(次項において「鑑識等」という。)を行うものとする。

2 消防長等は、他の機関による鑑識等の必要があるときは、鑑識等依頼書又は依頼先の定める様式により資料の鑑識等を依頼するものとする。

(原因の判定)

第23条 火災の原因の判定は、火災の実況見分、質問、関係資料等を総合的に検討して判定するものとし、その立証に当たっては物的調査による資料を基礎とし、人的調査による資料により裏付けるものとする。

第3節 火災損害調査

(火災損害調査)

第24条 消防長等は、調査員に第4条第2号に規定する火災損害調査を実施させるものとする。

2 火災損害調査は、り災物件を詳細に調査し、損害の把握に努めなければならない。

3 損害額は、火災報告取扱要領に基づき算出するものとする。

(り災の届出)

第25条 消防長等は、火災損害調査のため必要があるときは、り災関係者に対し、り災物件届出書の提出を求めるものとする。

第4章 報告

(調査書類の作成)

第26条 調査員は、調査を行ったときは、次に掲げる調査書類を作成しなければならない。

(1) 火災調査書

(2) 火災原因調査書

(3) 損害調査書

(4) 火災状況報告書

(5) 質問調査書

(6) 実況(鑑識)見分調査書

(7) 付近見取図、現場配置図、損害状況図等各種図面

(8) 火災現場記録写真表

(9) 試験結果書

(10) 死傷者の調査書

(11) 火災原因判定書

(12) その他調査上必要な書類

2 前項の調査書類は、火災の程度及び種別に応じて別に定める基準により作成するものとする。

(調査結果報告)

第27条 調査員は、前条の規定により作成した調査書類をもって、別に定める期限内に調査の結果を消防長に報告しなければならない。

第5章 震災時の調査

(震災時の火災調査)

第28条 消防長は、地震の発生による災害対策本部が設置されている間に発生した火災の調査に対し、組織的な執行体制の整備に努めるものとする。

2 震災に伴う火災の調査活動については、消防活動がおおむね終息するまでは情報収集及び火災状況の記録を主眼に行い、消防活動終息後は、被災証明書発行のための損害状況調査を優先して実施するものとする。

第6章 雑則

(被災の証明)

第29条 消防長は、関係者から被災証明願により申請があったときは、被災証明書を交付するものとする。

2 消防長は、被災証明申請受付簿を備え、被災証明書の交付状況を明確にしておかなければならない。

(書類の様式)

第30条 この規程に規定する書類の様式は、消防長が別に定める。

(その他)

第31条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、消防長が別に定める。

この規程は、令和8年1月1日から施行する。

新居浜市火災調査規程

令和7年12月26日 消防本部規程第2号

(令和8年1月1日施行)

体系情報
第13編 防/第3章 火災予防・危険物
沿革情報
令和7年12月26日 消防本部規程第2号