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2 未来を創り出す子どもが育つまちづくりについて/(1)別子中学校における学び創生事業

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ページID:0130276 更新日:2023年11月28日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

議員氏名

神野恭多

本会議年

令和5年

定例会月

9月

内容

(質問)
○11番(神野恭多)(登壇) 次に、未来を創り出す子どもが育つまちづくりについてお伺いいたします。
 別子中学校は、2016年に新居浜市の学び創生事業により、グローバル・ジュニア・ハイスクールとして生まれました。学校の存続は、地域の大きな課題として取り組んだこの事業では、英数理に特化した教育やALTの先生が常駐し、英語の授業以外の課外活動時にも英語に触れ合うことでその力を高める取組に加え、別子地域の方々とのつながりを大切にしながら、様々な交流や体験を通して未来を生き抜くたくましさとしなやかさを育んでいます。
 昨年、日本青年会議所が主催するウクライナ避難民支援授業が別子中学校で開講されました。この授業は、ウクライナから日本へ避難されてきた避難民の方々を支援するため、日本の学生たちにウクライナの歴史やリアルな情勢を御講演いただき、講演料をお支払いし、就労支援の一環とすることを目的とされており、先生方の御協力の下、全国で初めて授業を開講することができました。ウクライナとロシアの現在の情勢については、様々な思考があると思いますので、ここでは多くは語りませんが、とにかく生徒たちにとって、リアルな生の声を聞くことは、とても意義のある時間だったと考えます。当たり前の日常が当たり前でない中において、現在生徒たちが学んでいる授業、国語、英語、数学、理科、社会は、とても意味があり、自分の将来に必ず役に立つ、そして世界の平和につながるものだという内容は今も私の心に深く刻まれています。
 また、この授業で驚いたのが、当日、ウクライナ語の通訳が準備できず、英語でのやり取りを日本語に通訳しての会話となりましたが、日本語に置き換える前に、生徒たちはその英語を理解しメモを取っていました。このようにすばらしい環境で、すばらしい学力を身につけ、地域にとってもかけがえのない存在である子供たちが育っていると実感いたしました。
 そこで、お伺いいたします。
 現在の別子中学校の現状をどのように評価し、目標をどこに置かれていますか。
 さらには、本事業が開始され一定の期間が経過いたしましたので、卒業生を含めた検証が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
 また、現在、1学年6人を募集し、クラス構成としていますが、この少人数での学習、小さ過ぎるコミュニティーが高校進学時に大きな心の負担になるのではと危惧しています。
 そこで、高校進学時における心の負担、いわゆる高1ギャップ解消に取り組んでいる点があればお聞かせください。
 さらには、グローバル・ジュニア・ハイとしての体制構築が担保されたことから、次のステップに挑戦してみてはと考えます。具体的には、国際バカロレア認定校への挑戦です。国際バカロレアとは、ジュネーブに本部を置く国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムのことを指します。1968年にチャレンジに満ちた総合的な教育プログラムとして、子供たちが世界の複雑さを理解し、それに対処できるよう育成、未来に対して責任ある行動を取るための態度及びスキルの醸成、国際的に通用する大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保するといった目的の下、創設されており、国内には、令和5年3月末時点で207校あります。グローバル・ジュニア・ハイスクールの根拠へともつながると考えますが、お考えをお聞かせください。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) 未来を創り出す子どもが育つまちづくりについてお答えいたします。
 まず、別子中学校における学び創生事業についてでございます。
 別子中学校の評価といたしましては、グローバル・ジュニア・ハイスクールとして、特に英語教育では、在学中に多くの生徒が英検2級に合格するなどの実績を上げており、別子中学校で学びたいと毎年多くの小学6年生が入学を希望しておりますことからも、期待以上の成果を上げているものと評価しております。
 また、目指すべき学校の目標といたしましては、別子山地域の美しい自然を生かした感動と感性の学校づくりとグローバル時代に対応した創造力豊かな青少年の育成を図り、広く社会に貢献できる知、徳、体を備えた全人教育の推進と考えております。
 なお、別子ファームを核として、地域と学校が協働する学びの創造活動は、JICAのエッセイコンテストや各種研究会等、県内外で高く評価されております。
 卒業生を含めた検証といたしましては、毎年、前年度の卒業生とその保護者から意見をいただき、学び創生事業の成果や課題を確認するための検証会議を開催しております。令和5年度には、1期生が20歳になることから、大学生や社会人となった卒業生からも、中学生時代を振り返っての意見を聞けるものと考えております。
 次に、高校進学時におけるギャップ解消の取組についてでございます。
 現在、別子中学校では、大人数の中で授業を受ける経験として、角野中学校での交流学習を年数回行っております。この活動は、保護者や生徒に好評でございますことから、今後は回数と対象校を増やしていく予定といたしております。
 また、子供たちの手で復活させたふるさと別子夏まつりや学習成果発表会などの活動について、卒業生に案内を出し、卒業生が母校に帰ってくる機会を提供するとともに、在校生が卒業後の話を聞くことができる場も設定し、高校生活への不安の軽減に努めております。
 国際バカロレア認定への挑戦につきましては、世界共通のプロセスに基づいて導入する必要があり、プログラムの実施に伴い、学校の在り方にも様々な変化が起こってまいります。現在、グローバル・ジュニア・ハイスクールとしての体制構築がなされつつあることから、まずはその確固たる基盤をつくることが先決であると考えております。今後も卒業生を含めた検証など様々な観点から情報収集、実績の蓄積を行い、グローバル・ジュニア・ハイスクールとしてのさらなる発展を目指してまいります。
(再質問)
○11番(神野恭多)(登壇) 別子中学校について質問いたします。
 別子中はもはや別子地区の皆さんにとってなくてはならない存在となっておりますが、小学校卒業とともに親元を離れ、本当に頑張っている生徒を、3年間だけでなく、卒業後の追跡も行うということだったんですが、卒業後、しっかりとそのケア、高校に行ってすぐに相談する先がないだとか、そういったふうにならないような体制の構築はお考えになっていますか。
(再質問)
○教育長(高橋良光)(登壇) 神野議員さんの御質問にお答えをいたします。
 別子中を出た後、卒業後のケアについてでございます。
 まず、別子中学校においては、卒業生がかなり頻繁にいろいろな行事、企画のときに学校に戻ってきておりますことから、卒業後も子供にとっては相談しやすい、そういう関係ができているというふうに考えております。
 それと、今お話しがありましたように、卒業後、環境が変わることで様々なストレスを抱えているということも十分予想されますので、これにつきましては、気軽に相談できるような体制づくりができないか、今後学校側と丁寧に話をして構築していきたいと思います。