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3 教育行政について/(4)発達性読み書き障がい(ディスレクシア)

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ページID:0130295 更新日:2023年11月28日更新 印刷用ページを表示する
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議員氏名

高塚広義

本会議年

令和5年

定例会月

9月

内容

(質問)
○4番目に、発達性読み書き障がいについてお伺いいたします。
 発達性読み書き障害であるディスレクシアは、学習障害の一つのタイプとされ、全体的な発達には遅れはないのに、文字の読み書きに限定した困難があり、そのことによって学業不振が現れ、二次的な学校不適応などが生じる疾患です。知能や聞いて理解する力、発話で相手に自分の考えを伝えることには問題がないとしても、読み書きの能力だけに困難を示す障害のことをいいます。主な特性として、通常の読み書きの練習をしても、音読や書字の習得が困難、音読ができたとしても読むスピードが遅い、漢字や仮名の形を思い出すことが難しいため文字が書けない、またはよく間違える、文字を書くことはできるが、その文字の形を思い出すまで時間がかかるため、文章を書くのに非常に時間がかかるなどの特性があります。このディスレクシアは、日本の小学生の約7から8%に存在すると言われております。したがって、読み書きを苦手とする児童は、クラスに平均2人から3人いると見られます。ディスレクシアは、周りの人が理解し、適切なサポートをすることで、困難さを軽減することもできるとされております。
 そこで、ディスレクシアへの適切なサポート体制について幾つか質問させていただきます。
 1点目に、小中学校において、ディスレクシアの疑いのある児童生徒をどの程度把握されていますか。
 また、ディスレクシアの疑いのある児童生徒を早期に発見できるよう、現在学校現場ではどのような検査が行われているのかお伺いいたします。
 2点目に、ディスレクシアは、家庭や地域、学校それぞれができるサポートが考えられます。例えば、学校では、黒板をノートに書き写す代わりにタブレットで写真を撮る、あるいはタブレット端末に文章を入力することも障害の軽減になります。また、宿題をタブレット端末で提出することや、教科書についてもデジタル教科書のルビ振り機能、また音声読み上げ機能を活用することも効果的と考えます。障害の困難さを軽減するため、学校現場において、タブレット端末の活用やデジタル教科書を効果的に活用できるよう、教育委員会からの後押しが必要とも考えますが、いかがでしょうか。
 3点目に、学校現場で、ディスレクシアが発見された際、保護者との連携を十分に図ることが重要となります。教育現場のみならず、専門医の診断を必要とする場合もあり、医療機関への連携をスムーズに行うこと、また早期療育につなげる必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 4点目に、こうした点からも、保護者の理解は欠かすことはできません。また、合理的配慮への理解を他の児童生徒や保護者に周知することも必要と考えます。特別扱いしているとの誤解から、いじめなどにつながることを恐れ、合理的配慮を受入れできないことを防ぐ必要もあります。まずは、保護者等を対象に、発達性ディスレクシアに関する分かりやすいリーフレットを作成し、学習会や講演会等を実施し、発達性ディスレクシアへの理解を促す必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
(教育長答弁)
○次に、発達性読み書き障がい(ディスレクシア)についてお答えいたします。
 まず、小中学校におけるディスレクシアの疑いのある児童生徒につきましては、学校現場では早期に発見することを目的とした専門的な検査は行っておりませんが、ルビ振り機能や音声読み上げ機能などのあるデイジー教科書を活用している児童生徒が、現在34名おります。
 また、読みの支援が必要と思われる児童生徒には、MIM、ミムと呼ばれる指導ツールを用いて、教員の気づきの能力の向上に努めております。
 次に、タブレット端末やデジタル教科書の活用につきましては、障害の困難さを軽減するためには大変有効であり、支援会議等を通じて、タブレット端末やデイジー教科書の積極的な活用方法について教育委員会といたしましても支援してまいります。
 次に、ディスレクシアの疑いが見られた場合の対応につきましては、専門医による早期の診断や療育機関との連携が基本でございます。学校現場におきましても、授業デザインの工夫や読み書きの苦手を補うツールを活用するなど環境整備を図っております。
 次に、ディスレクシアへの理解促進につきましては、平成28年度より、保護者、教職員を対象に、特別支援教育講演会を開催しているほか、平成30年度からは、愛媛大学と連携し、読み書き困難の子どもへの理解と支援についてと題し、教職員の基礎的な知識の定着を目指すとともに、各学校の実情に沿った課題別研修に取り組んでおります。
 また、具体的な支援、指導例を紹介したリーフレットを新居浜市教育委員会独自で作成するなど、理解促進に努めており、高等学校入学試験においても特別措置を導入する学校が増えるなど、具体的な支援に結びついております。
 今後におきましても、ディスレクシアへの理解を深め、保護者との面談を通し、児童生徒の気持ちに寄り添いながら支援の充実を図ってまいります。