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3 スポーツツーリズムについて

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ページID:0130303 更新日:2023年11月28日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

議員氏名

渡辺高博

本会議年

令和5年

定例会月

9月

内容

(質問)
○さて次に、スポーツツーリズムについてお伺いいたします。
 本市では、この12月にあかがねマラソンが開催されます。2018年1月に第1回大会を開催して、今回で7回目を迎えます。途中、感染症の蔓延によるオンライン開催や規模を縮小しての実施など、工夫を凝らしてここまで積み上げてきたこの大会には私も並々ならぬ思いがあります。感染症が5類へ移行したことで、スポーツ界は以前のにぎわいを取り戻しつつあります。
 それらの状況を踏まえ、4年ぶりに声を出しての応援やボランティアの皆さんによるおもてなしが再開されるのではと期待しております。
 また、今回は、いよいよ標高差約500メートル、ハーフコースは本当にほぼ山道だと聞いております。いよいよあかがねでしかつくれない特色のあるコースが出来上がったのではないかと思います。
 ただ、上には上がいるようで、箱根ターンパイクを借り切って行われている激坂最速王決定戦というレースは、標高差が1,000メートル近いとのことです。こちらの大会は、2017年から開催されておりますが、近年、箱根駅伝に出場する選手の足慣らしとして活用され、箱根の町を巻き込んで随分と盛り上がっております。平たんなところで記録を目指して走るマラソン大会はたくさんありますが、ほかにはないロケーションによって差別化を図り、上手にプロモーションしていく方法は、本大会を今後発展させるときの参考になると思っています。
 近年のスポーツツーリズムによる地域活性化は、以前のような大規模リゾート開発中心とは異なった形で推進されようとしています。もちろん、スタジアムやアリーナなどの施設整備により、スポーツを通じた観光まちづくりを行うという要素も見られますが、それだけではなく、新しいスポーツイベントの創出、大会や合宿の誘致、また新しくレジャースポーツをする場を整備することなどが期待されています。特に、新しいスポーツイベントの創出と新しいレジャースポーツの場の整備に関しては、従来の開発とは異なる観点での取組が行われていて、近年のスポーツツーリズムの在り方は、地域空間をそのまま利用することで、自然環境や地域生活を保全しつつ、地域発展を志そうとするツーリズムであるとも言われ、持続的開発という特徴を持っています。実際、地域で開催されるスポーツイベントには、マラソン、トレイルラン、トライアスロン、自転車ロードレースなどがあり、こうしたスポーツイベントの場合は、スタジアムやアリーナなどの競技施設は必要なく、既存の道路や海、湖などを競技コースとして使用します。また、しまなみ海道サイクリングのような、するスポーツとして取組が行われているサイクリング、登山、ダイビング、シーカヤックなどのレジャースポーツも環境を大きく改変することなく実施できるスポーツであり、こうしたレジャースポーツをするために旅行することも持続的スポーツツーリズムであると言えます。
 スポーツツーリズムを地域活性化に生かして観光まちづくりを行うことは、既存の自然環境をスポーツの場とみなし、その場に観光客を呼び込むということで、これは既存の地域空間の観光資源化と言えますが、その観光資源化をスポーツを通して行うことになります。近年の地域におけるスポーツツーリズムの推進による観光まちづくりとは、単にスポーツの観光資源化が行われるのではなく、まずは地域空間を最小限の開発でスポーツ資源化する過程があり、その上でスポーツ資源化された地域を観光資源化する過程があると言われています。
 この6月にある民間の企業が本市で実施した第1回新居浜リバーサイドマラソンのお手伝いをしましたが、SNSで告知を行い、インターネットで申込みを受け付けて、募集をスタートしてから1か月で定員の250人を満たしたそうです。当日の河川敷の駐車場には、四国4県のナンバーが多かったですが、中国地方のナンバーもちらほらありました。高速道路によるアクセスのよさを理由に、少々距離があっても行楽気分で来てくれた方もいらっしゃいました。あいにく市民の申込みは1割弱ということでしたが、中学生の子供たちも含めてボランティアとして運営に携わっていただいた方々の献身的な活動は、参加者の情熱と相まって、すがすがしい気持ちにさせていただきました。
 そこで、お伺いいたしますが、四国のほぼ中心に位置し、どこからでもアクセスしやすい本市の立地と自然豊かな環境、マスメディアだけではなく、多様な情報をスポーツ愛好者やスポーツファンが発信、受信することにより、メジャーなものだけではないスポーツの実施、イベントの参加、観戦、それに関連した旅行が行われるようになった現代の社会構造の変化を踏まえれば、本市としてスポーツの資源化は有効だと考えます。久しぶりに制約なく実施できる今回のあかがねマラソンの開催をきっかけに、自然豊かな本市の環境を使って、市民の方々が活動することでスポーツを資源化し、その上で県内外、ひいては海外に向けてのプロモーションによって観光資源化することで、スポーツやアドベンチャーを通じた旅行商品の開発に歩み出していただきたいと考えますが、本市の見解をお尋ねいたします。
(経済部長答弁)
○経済部長(宮崎司)(登壇) スポーツツーリズムについてお答えいたします。
 本市の観光振興は、インバウンドの拡大をはじめとする入り込み観光客数増加のため、これまで観光目的の旅行者を呼び込むという観点を中心に施策を実施してまいりました。
 しかしながら、コロナ禍で落ち込んだ人流を回復させ、さらなる価値の創造、発信につなげていくためには、新たな視点での取組も必要となってきております。
 本市におきましても、従来は必ずしも観光の観点からは重視されていなかったスポーツ、自然体験などの分野における取組について、人的交流を拡大し、地域の魅力発信やリピーターとしての訪問、観光地としての価値創造につなげていくことが、観光需要を効果的、持続的に根づかせていく上で重要な観点になってくるとの認識の下、平成30年3月に策定いたしました新居浜市観光振興計画の中に基本戦略として位置づけております。そのため、あかがねマラソンや別子・翠波はな街道サイクリング大会など、自然や景観を生かしたスポーツイベントを開催し、市内外のスポーツファンの方々に来訪いただくとともに、地域のボランティア等によるおもてなしが行われ、スポーツ関係者と観光事業者の連携によるスポーツコンテンツの一つとして定着しつつあります。
 さらに、現在、愛媛県観光物産協会と連携し、自然、文化、アクティビティーの構成要素を通じて地域を深く体験できるアドベンチャーツーリズムに携わるガイドの養成に取り組んでいるところであり、引き続き滞在時間の延長や消費拡大に効果の高いアドベンチャーツーリズムについて新たな旅行形態としての商品化に向け取り組んでまいりたいと考えております。
(再質問)
○スポーツツーリズムにつきまして、見る、する、支えるという多方面からのスポーツの楽しみ方を通して、新しい旅の魅力をつくり出すことができます。新居浜リバーサイドマラソンでは、お父さんやお母さんはもとより、おじいちゃんやおばあちゃんも応援に駆けつけ、3世代で大会を楽しんでいました。子供たちの頑張りは、世代を超えて共感を得られる貴重な財産です。あかがねマラソンも第3回までは小学生のレースがあり、そのような光景をたくさん目にしてまいりましたが、その後、大人に限られ、子供のレースは再開されておりません。スポーツを切り口にして、多種多様な観光資源を顕在化させ、観光力を向上させる新たな取組と併せて、来年度の第8回大会に子供たちのレースが復活することを願っております。