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(質問)
○ 次に、避難所運営についてお伺いします。
防災・災害対策特別委員会の視察で訪れた静岡県の三島市では、避難所運営の強化について取り組まれていました。その原因としましては、過去の大規模災害における避難所運営の教訓として、市民による主体的な運営ができていなかった、避難所運営の方法が明確でなかったことなどが上げられていました。
その教訓を生かし、三島市では、全国で先駆的に避難所運営の基本マニュアルが策定されています。基本マニュアルの中には、役割分担として、市民による自主防災組織が避難所運営の実施主体となると書かれていました。避難所マニュアルの中には、私が新居浜市で体験した避難所運営ゲームHUGで見かけた避難所全体の配置図や避難のメインとなる体育館内のレイアウトが記載されておりました。避難所運営ゲームのHUGは、静岡県で開発されたとのことです。
避難所運営マニュアルで定めておく重要事項には、開設手順、避難スペースの区画割り、運営委員会における班編成等、主に初動体制の構築に関することだそうです。
また、避難が長期にわたるとなると、多くの人が共同生活を行うことになり、最低限のルールを定めることも必要となります。実際に災害が起きたときの避難所運営は、訓練よりも混乱することが予想されますので、日頃からのマニュアルに沿った訓練が有効であると考えます。
また、大規模災害では、外部からのボランティアの応援を円滑に受け入れる体制等、人的役割の体制づくりが必要です。
これらのことを踏まえ、まずは行動の基本となる避難所ごとの運営マニュアルと運営におけるルールの作成が急務と考えますが、新居浜市の現状と今後の取組についてお伺いします。
(市民環境部長答弁)
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 避難所運営についてお答えいたします。
大規模災害によって被災した場合、避難所は被災者を一時的に受入れし、必要最低限の生活を支援するとともに、その後の生活再建に向けた第一歩を踏み出す重要な場所でございます。
その避難所を迅速に開設し、円滑に運営するための避難所運営マニュアルの作成は、被災者の生活再建を支援する上で必要不可欠なものと認識いたしております。
このようなことから、本市では、避難所運営に関する基本原則を記載したマニュアルを作成し、それを基に各校区の自主防災組織において避難所運営マニュアルの作成を働きかけているところでございますが、作成済みの校区自主防災組織は、現在のところ、角野校区1校区のみであり、今年度末には新たに3校区で作成される予定となっておりますが、その他校区におきましても、早急に整備していく必要があると考えております。
今後は、連合自治会防災部を通じて、避難所運営マニュアル作成の勉強会等を開催し、また防災士ネットワークによるHUG訓練などを通じて、避難所運営に関する知識の向上と意識の醸成を図りながら、引き続き未作成の校区、地区におきましても、できる限り早期に作成できるように進めてまいります。