ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

1 学校や部活動における熱中症対策について/(1)学校の対策

現在地 トップページ > 組織でさがす > 議会事務局 > 議会事務局 > 1 学校や部活動における熱中症対策について/(1)学校の対策

本文

ページID:0133408 更新日:2024年2月19日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

議員氏名

野田明里

本会議年

令和5年

定例会月

12月

内容

(質問)
○4番(野田明里)(登壇) おはようございます。
 みらい新居浜の野田明里です。
 真っ青に緊張しながら、初めてこの場所に立たせていただいてからはや3か月。12月も終盤を迎え、年末の慌ただしさと、日中は暖かいのですが、朝晩には寒さを感じる頃となりましたが、理事者の皆様には変わらずほっこりとしたやり取りと、外気温とは裏腹な温かな御答弁をいただけますとうれしく思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
 学校や部活動における熱中症対策について。
 まずは、学校の対策についてお尋ねいたします。
 寒さが厳しくなり、夏の暑さが少し恋しくなっている方もいらっしゃるかと思いますが、今年の夏も本当に暑く、常に熱中症の危険と隣り合わせの夏でした。今年の夏の振り返りと来年以降の夏に向けた準備を行っていただければと思い、質問させていただきます。
 熱中症とは、暑熱環境にさらされた状況下での様々な体調不良の総称と言われていますが、いまいちぴんとこないというか、危機感を持てないのではと思います。
 ところで、皆さん、卵料理はお好きですか。好きな卵料理は何でしょうか。私はゆで卵が大好きです。一口にゆで卵といいましても、ゆで加減によっては出来上がりは様々です。私は、白身は若干固まりかけていますが、黄身はとろりんととろける、何とも絶妙なゆで加減のものが特に大好きなのですが、好みのゆで加減のゆで卵を作ることは、なかなか難しかったりします。
 では、なぜ生卵はゆで卵になるのでしょうか。これは卵の成分であるたんぱく質の変性という性質によるものです。たんぱく質は、熱を加えると固まるという性質があります。人の細胞もたんぱく質でできているため、熱を加えると固まります。生卵に熱を加えるとゆで卵になるように、人の体も熱が加わると変性が起こり固まります。固まってしまった細胞では、当然本来の機能が行われなくなり、様々な不調が起こってしまう、実はこれが熱中症なのです。そして、熱が加わりゆで卵になってしまった卵が、元の生卵には戻らないように、人の体も一度熱が加わり固まってしまうと、元の状態には戻りません。なので、熱中症は起こらないように予防することが本当に大切なのです。
 さらに、熱中症の怖いところは後遺症です。固まってしまった細胞は元に戻らず、正常に機能しなくなるわけですから、当然後遺症として症状が残ります。実は、熱中症や脱水症状が起こりやすいところが3つあります。一番出やすいところは脳、2番目に消化器官、3番目に筋肉です。一般的に、人の体は60%が水分でできていると言われていますが、その中でも脳は80%以上もが、そして筋肉は75%が水分を含んでいます。つまり、脳や筋肉が正しく機能するためには、水分が不可欠であるということです。なので、脳や筋肉は脱水の影響を受けやすく、水分が不足してしまうと熱中症の症状が出やすくなり、その症状の重症度によっては後遺症が残ってしまうのです。そして、消化器系は水分の吸収場所、ここに水分が送られなくなれば、機能の障害が起こります。さらに、筋肉は、体内の貯水槽のような働きをしています。なので、筋肉が少ない乳幼児、小児、高齢者は、そもそもあまり貯水されておらず、水分不足が僅かであってもダメージを受けるため、特に注意が必要なのです。
 後遺症が残りやすいところと熱中症の症状が出やすいところは一致しています。目まいがしたり、頭が痛くなる、これは頭の症状ですね。気持ち悪くなる、嘔吐する、消化器系の症状です。手足がつる、痙攣する、筋肉の症状で、これらは熱中症の代表的な症状かと思います。また、熱中症の後遺症の代表的な症状として、記憶力や集中力などの低下、繰り返す肉離れや関節可動域が狭くなることによる機能低下などです。成績の低下や学習意欲の低下などが子供たちにとっては大きな問題なのですが、これらが熱中症の後遺症と認識されていないことが多く、適切な対応ができず、苦しい思いをする子供が多いことも問題であるそうです。きちんと認識さえできていれば、認知機能リハビリ等、機能を改善させることも可能であるので、正しく知ることが本当に大切です。
 そして、繰り返しになりますが、ゆで卵が生卵に戻らないように、固まってしまった細胞は元には戻りません。なので、その先の人生が長い子供たちが、後遺症が残ったまま何十年と生きていくのは、大人に比べてより大変であるということは想像にたやすいことです。何よりも熱中症は、ならないように予防することが必ず、必ず必要なのです。
 そして、熱中症は予防することができます。少し調べてみたところ、今年の5月1日から10月1日の調査期間中の本市の熱中症による救急搬送患者は、熱中症疑い症例を含め、7歳から18歳では23件あったようです。そして、9月の運動会では、毎年必ず熱中症が起こり、緊急搬送される生徒がいるそうです。
 環境省と文部科学省作成の学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き等によると、暑さ指数31以上で運動は原則中止、特別の場合以外は運動を中止する。特に、子供の場合には中止すべきとなっていますが、特に猛暑であった今年の夏休み、暑さ指数31を超えた日は何日あり、それに伴い、部活動が中止となった日は何日ありましたか。
 また、特別の場合以外は中止となっていますが、特別の場合とは、具体的にどのような場合でしょうか。
 学生やその保護者から、熱中症予防として部活動が中止となったことはなく、心配だとの声が聞こえております。現在学校ではどのような熱中症対策を行っていますか。今の熱中症対策は十分とお考えでしょうか、お答えください。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) 野田議員さんの御質問にお答えいたします。
 学校や部活動における熱中症対策についてでございます。
 学校の対策についてお答えいたします。
 まず、今年の夏季休業期間中に、暑さ指数が31以上となると予報された日は14日ございました。
 また、予報により、部活動が終日中止となった日はございませんでしたが、各学校で現地点の暑さ指数を計測しながら、午前中のみに時間を短縮するなど、ガイドラインに沿った活動をいたしました。
 なお、部活動が中止とならない特別の場合とは、日程を変更することが困難な大規模の大会であって、主催者が熱中症対策を行い、安全に実施できると判断した場合などを想定しております。
 次に、現在の学校での熱中症対策につきましては、市内の小中学校において、暑さを感じ始める前の4月から5月までの間に、職員会議や研修などの中で熱中症への注意喚起、命に関わることとしての啓発、熱中症が起こった場合を想定しての実技研修等を行っており、児童生徒や保護者に対しましては、保健だより、学校だより等により注意喚起を促しております。
 実際に暑さを感じ始めた際には、児童生徒に対しまして、活動前や活動時に十分な水分補給を行うとともに、自らの体調に注意し、無理をしないことなどを指導しております。
 また、各学校では、冷房の適切な使用や暑さ指数計を校舎内、運動場、体育館等に設置し、校内放送などで注意喚起を行うとともに、保健室に経口補水液を常備したりするなど、予防と対策に努めております。
 暑さ指数28以上の厳重警戒になりますと、激しい運動や昼休みの外遊びの中止や短縮を行っており、暑さ指数31以上の危険となった場合には、体育、外遊び等の運動については原則禁止としております。
 教育委員会におきましても、朝の段階で環境省の予報を確認し、暑さ指数が厳重警戒以上となっている場合には、各学校にその予報及び予想されている時間帯を通知し、注意喚起しております。
 なお、熱中症警戒アラートが発令された場合には、特に学校全体で警戒を高めまして、児童生徒の行動や変化に注意して、これらの予防行動を取るように徹底しております。
 しかしながら、体調などによっては、熱中症になる児童生徒がおりますことから、厚生労働省や環境省の最新情報などを注視するとともに、児童生徒の状態をよく観察し、より一層の熱中症対策に努めてまいります。
(再質問)
○4番(野田明里)(登壇) ありがとうございます。
 冒頭の卵を引用しての熱中症のお話は、私も今年初めて知りました。そして、熱中症の危険性を感じ、私自身や家族の熱中症の認識や対策を急いで改めたところです。
 先ほど御答弁いただいたように、学校ではたくさんこうして対策していただいておりますが、幾ら学校や行政が対策を講じても限界があるように思います。やはり、一人一人が自分の体や命は自分で守るという意識を持つことが大切かと思います。