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(質問)
○ それでは次に、自分たちでできることについての3、環境問題についてお伺いいたします。
最初に、家庭でできることについてです。
ごみ削減、再利用、リサイクルなどの生活スタイルの見直しによって、環境問題解決の取組が前進していると感じています。
しかし、いまだ使い捨てのプラスチック、紙製品などの廃棄は増えています。また、食品ロスも問題になっています。買物の心がけや生ごみ削減は、できる範囲で誰にでもできるはずです。今環境について市民に対しどのような呼びかけをしていますか。具体的な啓発内容とその取組を促す方策などをお伺いいたします。
2点目は、地域で取り組むことです。
一人一人が取り組むことから仲間と取り組む、地域で取り組む、さらには地域と小学校、中学校で一緒に取り組むという拡大路線でみんなが一緒になって環境を守る活動、地域コミュニティー活動に展開していくことで、環境問題を解決することができるはずではないでしょうか。今、学校では、ESD、SDGsの実践に熱心に取り組んでいます。学校や子供たちと一緒にできることを増やすべきではありませんか。活動を継続し、教職員の負担軽減を図るため、地域ボランティアの協力が必要だと考えています。市は、子供たちへの環境教育について、具体的にどのような取組を進めていますか、お伺いいたします。
また、環境行政として連携の考えの有無をお伺いいたします。
次に、今建設が進んでいる西部学校給食センターのスタートに併せて、行政と事業者、学校や子供たちが一体となって学校給食センターの食品残渣の焼却をやめて堆肥にすることも取り組みませんか。
さらに、農家の協力を得て、地域全体としてその取組をSDGsやリサイクルとして取り組み、地域内での循環型農業の振興につなげていくきっかけにすることができると思います。
学校給食の残渣も含めて、事業系食品残渣ゼロの実現につなげていく格好の取組ではありませんか。既に全国の幾つかの自治体や企業では、食品残渣を堆肥やバイオガス発電に利用する取組が始まっています。それを実現するために、調査や事業化に対する国の支援制度もありました。環境省の食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業です。新居浜市内の学校給食や事業系食品残渣をゼロにすることは可能と考えられます。今こそ新しい取組が必要と感じますが、お考えをお伺いいたします。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) 環境問題についてお答えいたします。
子供たちへの環境教育についてでございます。
環境教育については、教科横断的な学習や総合的な学習の時間におきまして、各学校ごとに特色ある教育を進めているところでございます。
小学校では、低中学年におきまして、まち探検などを通して、地域の自然について興味や関心を持つことで、環境保全の意識を高めております。
高学年では、エネルギー問題や資源、ごみ問題などについてSDGsを意識した学習を行っているほか、別子銅山の歴史を学ぶ中で、植林事業における先人の環境保全意識が、現在のSDGsにつながっていることも学習しております。
中学校では、花いっぱい運動やエコキャップ回収などの実践的な活動を通して、環境について学んでおります。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 新学校給食センターの食品残渣についてお答えをいたします。
食品残渣の堆肥化につきましては、SDGsの観点からも有効な取組であると考えておりますが、学校給食センターにおける食品残渣につきましては、財源など処理に係る様々な課題を整理する必要があり、まずは食品残渣を堆肥化することが可能な民間事業者等との連携も含め、処理方法、処理費用や運搬方法などについて、調査研究をしてまいります。
また、調理過程で食材の切りくずを削減するため、メニューを工夫するとともに、より一層食育を推進するなど、給食における食品残渣を少なくするような取組を今後も行ってまいります。
(市民環境部環境エネルギー局長答弁)
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 環境についての具体的な啓発内容とその取組を促す方策についてお答えします。
環境に関する啓発といたしましては、これまでにレジ袋無料配布中止とマイバッグ運動など、環境に配慮した行動変容を促す啓発をしてまいりましたが、昨年度から新たにリユース、リサイクルの受入先の見える化を図る本市独自の3Rプラットフォーム、にいはま3Rネットワークを構築し、生活のあらゆる局面においてリユースやリサイクルを意識いただけるよう、積極的にSNSにおいて発信しているところでございます。
また、昨年3月に策定したにいはまプラスチック資源循環戦略及びにいはま食品ロス削減計画に基づき、マイボトル運動などワンウエープラスチックの削減やおいしい食べきり運動推進店など、食品ロスの削減の啓発の取組も進めており、今後も可能な限り積極的な環境啓発事業を展開したいと考えております。
次に、環境行政としての連携についてでございます。
現在策定中の第3次にいはま環境プランでは、環境学習・環境人材の育成に取り組むまちを4つの主要プロジェクトの一つとして掲げ、体験学習機会の提供や市民活動などを連携させることにより、市民、行政、事業者が主体的に環境活動を推進する体制を構築することで、将来における持続可能な社会を目指すこととしております。
具体的には、PTAや保護者とも連携したマイクロプラスチックごみの海岸清掃や自然観察会などの体験型環境学習、家庭でできる身近な環境出前講座の開催など、市民の皆様を巻き込んだ取組を推進してまいりたいと考えております。
次に、市内の学校給食や事業系食品残渣をゼロにする取組についてでございます。
食品残渣につきましては、まずは食品ロスの削減推進の観点から、すぐに取り組める本市の食品ロス削減計画に基づく取組を進めているところですけども、食品の製造、加工、調理過程において、やむを得ず発生する食品残渣の再生利用の促進も重要であると認識しております。
しかしながら、本市の実態としては、分別と収集運搬にかかる手間とコスト、食品残渣再生事業者が少ないなどの課題があり、食品残渣の再生利用は進んでいないものと分析しております。
今後、民間事業者の情報収集、先進事例調査など、市内での食品残渣の再生利用、循環促進についての調査研究を進めてまいりたいと考えております。
(再質問)
○21番(篠原茂)(登壇) 市民を巻き込んだ活動を市民の一人一人がすることによって大きな力になると思いますので、ぜひそのような活動を進めていっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。