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(質問)
○ それでは、最後になりますが、次に移ります。
菊本沖の国際物流ターミナル整備についてですが、昨日の近藤議員と質問がかぶるかも分かりませんが、よろしくお願いします。
現在の新居浜港港湾計画は、平成11年7月に策定されたものですが、計画の主な整備方針として、1点目は、物流需要の増大や船舶の大型化、コンテナ化などの輸送革新に対応するため、外貿物流機能の強化、2点目、廃棄物受入れ空間の確保、3点目、大規模地震災害の緊急避難及び緊急物資輸送等の対策を進めるとなっております。この計画に基づき、目標年次である平成20年代半ばまでに新居浜市下水処理場北側の菊本沖へ廃棄物処理用地、東港地区へ耐震強化岸壁がそれぞれ整備されました。
しかしながら、外貿公共岸壁については、国が地方の港湾から外貿コンテナは阪神港、京浜港へ集貨する、いわゆる国際コンテナ戦略港湾政策など、国の港湾政策の転換などにより、その後の整備が中断し、手つかずの状態のまま、現在に至っていますが、今後発生が予想されている南海トラフ地震に対応するための災害廃棄物一時保管場所や公共事業により排出される残土の処理場の確保等の必要性を考えれば、菊本沖の整備は、本市が優先的に進めていくべき喫緊の課題だと認識しております。
また、カーボンニュートラルへの取組として、国が2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを宣言し、官民で様々な取組が進められている中、新居浜港務局において、令和4年に新居浜港カーボンニュートラルポート推進協議会を設置し、温室効果ガスを多く排出する産業が集積している港湾地域において、より具体的に温室効果ガス削減を実現するために講じるべき取組や次世代のエネルギーの受入れ環境の整備について西日本で初めて新居浜港・東予港(東港地区)港湾脱炭素化推進計画を策定、公表されました。
そこで、以下お伺いいたします。
西日本の港湾で初めて港湾脱炭素化推進計画を策定され、進めていると思いますが、経緯と現況、今後についてお伺いします。
2つ目、この計画では、新居浜港での脱炭素化に向け、菊本沖へアンモニア受入れ基地の整備を位置づけておりますが、今後新居浜市として、菊本沖についてどのように取り組まれようとしているのか、御所見をお伺いいたします。
(原副市長答弁) ○副市長(原一之)(登壇) 菊本沖の国際物流ターミナル整備についてお答えいたします。
まず、港湾脱炭素化推進計画策定の経緯と現況、今後の予定についてでございます。
令和3年度に国土交通省四国地方整備局では、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、四国におけるカーボンニュートラルポート形成に向けた勉強会を設置し、新居浜港ほか2港をモデル港として検討が行われ、令和4年3月にCNP形成に向けた方向性案が公表されました。
この検討成果等を踏まえ、新居浜港務局において、港湾関係団体、学識経験者、関係行政機関等で構成する新居浜港カーボンニュートラルポート推進協議会を設置し、調査、協議を重ね、令和5年4月に任意計画として、新居浜港CNP形成計画を策定、公表いたしました。 令和4年11月、港湾における脱炭素化の取組の推進を図るため、港湾法が一部改正され、CNPの形成が法律に位置づけられたことから、新居浜港を脱炭素エネルギーの拠点として、港湾地域におけるカーボンニュートラル実現を図るとともに、地域産業の競争力強化、新産業の創出等を図るため、令和5年9月に新居浜港・東予港(東港地区)港湾脱炭素化推進計画を策定いたしました。
現在、民間事業においては、本計画に掲げる港湾脱炭素化促進事業として、アクリル樹脂、PMMAケミカルリサイクルの実証、LNGへの燃料転換、CO2からアルコール製造の実証、廃プラスチック由来合成ガスを用いたエタノール製造の実証等が行われており、温室効果ガスの排出量の削減に向けた取組が着実に進められております。
今後につきましては、定期的な協議会開催を予定しており、計画内容の進捗確認を行うとともに、脱炭素化に関する新たな技術開発の動向や法規制、支援制度等について情報交換を行い、脱炭素化の取組を着実に進めてまいります。
次に、本市として菊本沖についてどのように取り組んでいくのかについてでございます。
菊本沖につきましては、港湾脱炭素化推進計画に基づく脱炭素エネルギーの拠点基地として、将来的なクリーンエネルギー運搬船の大型化や受入れ環境を考慮した埋立地の土地利用計画の変更等に対応するため、令和7年度から港湾計画の改定を進めたいと考えております。
(再質問)
○18番(山本健十郎)(登壇) 令和7年度から行うということなんですが、国との協議は順調に進んでいるのか、それをお伺いしたいと思います。御答弁お願いします。
(原副市長答弁)
○副市長(原一之)(登壇) 山本議員さんの再質問にお答えをいたします。
国との協議がどうかというお尋ねでございますが、まず港湾脱炭素化推進計画を策定するに当たりましても、西日本の港湾で初めてということもございますが、全国の中でも先頭を切って新居浜港がこの計画を進めていっております。という意味で、国土交通省においても、非常に注目をしていただいておるというのが1点。
それと、港湾計画の改定について、改定をするか軽易な変更で行くかというあたりにつきましても、国土交通省のほうとお話をさせていただいて、来年度に国への要望を行って、補助をいただければ令和7年度からというふうなことで協議を進めさせていただいておるという状況でございます。
(再質問)
○18番(山本健十郎)(登壇) 新居浜市には、災害が起きたときに廃棄物等々の置場所の土地が今ないんです。そういうことを含めて、物流ターミナルの整備については、ひとつよろしく進めていただきたいと思います。要望して、終わります。