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(質問)
○ 次の質問に移ります。
学校用務員の勤務条件変更についてです。
学校の朝は、用務員さんが門を開けるところから始まります。用務員さんは、欠席者の電話連絡にも応対します。敷地内を巡回しながら、水道のメーターのチェック、花の水やり、草刈り、剪定、蜂の巣やムカデを見つけたら報告や駆除、業務は多岐にわたり、安全で快適な学校となるよう、日々努めてくださっています。
1月25日、小中学校に勤務する学校用務員に対し、勤務条件の変更に対する説明と希望者は2月9日までに再任用申請書を提出するよう通達がありました。変更の内容は、現在各校2名体制で、早番遅番交代制、それぞれ1日4時間50分、週5日勤務であるところを、1日6時間勤務で休憩1時間を含み7時間拘束、週3日勤務にするというものです。週の勤務時間が18時間となり、公立学校共済組合及び厚生年金の加入要件を満たさなくなるため、各自で加入することになります。収入は2割以上の減額となる上、家族の扶養に入れない方は新たに社会保険料負担が発生する、大幅な勤務条件変更です。民間の場合、労働契約法は、労働条件を変更するときのルールとして、労使の合意によって変更することができるという合意原則を定め、就業規則の変更による場合は、周知と内容の合理性が要件となります。これらは働く人の権利を守るためのルールです。公務労働者だから無視していいということになるでしょうか。
3点質問します。
1点目、合意について。
決定事項として説明される前に、用務員さんとの話合いの場を持ちましたか。
また、学校との話合いの場を持ちましたか。持った場合は、対象とした方の範囲とそのとき出された意見を、持っていない場合は、その理由を教えてください。
2点目、合理性について。
週で2人合わせて12時間以上の削減となる今回の変更の理由を教えてください。
12時間分業務が減ったとするならば、何が減ったのか、具体的に示してください。
また、6時間勤務なのに、1時間休憩を入れて7時間拘束をかける法的根拠はありますか。
3点目、職務内容。
学校用務員の標準的な職務内容にある学校施設及び教材用具、備品等の軽易な修理のうち、教室内の修繕は放課後に行っています。
また、放課後の職員会議や研修中の来客及び電話対応、夕方の植栽管理かん水もあります。放課後は、今回の変更で勤務時間外となりますが、どのように考えておられますか。
また、時間削減で手が回らなくなった木々の剪定はどのようにされるのでしょうか。
以上、御答弁よろしくお願いいたします。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 学校用務員の勤務条件変更についてお答えをいたします。
まず、合意についてでございます。
会計年度任用職員の任期は、年度ごとに1年以内となっており、現在任用している学校用務員の方々の任期につきましても、令和6年3月末までとなっております。
任期途中での勤務条件の変更ではございませんので、学校用務員の方との協議の場は持っておりませんが、次年度以降、再度の任用を希望する方全員に、勤務条件の変更について丁寧に説明を行い、納得をいただいた上で、次年度の任用の申込みをしていただいております。
また、次年度以降の変更内容につきましては、小中学校臨時校長会において同様の説明を行い、御理解を得たものと考えております。
次に、合理性についてでございます。
会計年度任用職員の勤務時間につきましては、その職務の内容や標準的な業務の量に応じて適切に設定することが必要であり、学校用務員の業務内容、勤務時間についても、実情に応じて整理をし、見直しを行ったものでございます。
学校用務員の業務につきましては、学校によって異なり、学校長の指示するものが大半でございますが、標準的な職務では、文書送達集配業務委託及びICT環境の整備などにより、文書や物品の送達や収受が減っていることなど、様々な業務を整理した結果、1日当たり6時間の勤務に変更をいたしました。
また、各学校におきましても、今回の勤務条件の変更を機会に、学校用務員の業務分担を見直していただき、業務改善を図るように周知をいたしております。
次に、休憩時間につきましては、実労働時間が6時間の場合には、労働基準法等では必要がございませんが、実際に勤務していただいている学校用務員の方の業務内容や勤務の時間によっては、昼食時間を挟むことなどを考慮いたしますと、労働安全衛生の観点から、1時間の休憩時間を取得していただくことがふさわしいものと考えております。
次に、職務内容についてでございます。
まず、学校用務員の標準的な職務内容につきましては、校舎の解錠、校内の環境整備や施設、備品等の軽易な修理、修繕などがございますが、次年度からは、基本的に15時までの就業時間とし、計画的に業務を割り振ることや行事や業務内容により始業時間を変更するなど、それぞれ学校によって弾力的な勤務もできることを小中学校長に周知をいたしております。
次に、樹木の剪定につきましては、定期的に剪定を造園業者に委託しており、不足する部分につきましては、学校管理運営費全体の予算の中で優先順位をつけて対応してまいりたいというふうに考えております。
(再質問)
○6番(片平恵美)(登壇) 用務員さんとも協議はしていない、お知らせをしただけ、説明をしただけで、学校の校長先生にもお知らせをして理解をいただきましたという御答弁でしたけれども、では一体誰がどこで決めたんですか。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
どのようにして条件を誰がどこで決めたのかという質問であったかと思います。
会計年度任用職員さんの勤務条件、令和6年度からの業務内容につきましては、教育委員会のほうで、実際に働いている現場の用務員さんの意見を参考に、学校長から学校の実情なども聞き取りをした上で、教育委員会において決定をいたしました。
(再質問)
○6番(片平恵美)(登壇) 先ほど用務員さんにも聞き取りをしたとおっしゃいましたけど、何人の用務員さんから聞き取りされましたか。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
何人の用務員さんから聞き取りをしたのかという御質問だったかと思いますけれども、用務員さんが日々業務をしていく中で、例えば夏場だと、非常に暑い時期もあったりとかして、毎日勤めるのがしんどいとかっていうような、そういった日々の活動の中での意見を随時聞いておりますので、そういった用務員さんからの声を参考にしたということでございます。
実際に今回の令和6年度の職務の内容を決定する段階で、具体的に聞き取りをしたということではございません。
(再質問)
○6番(片平恵美)(登壇) 突然の変更で本当にびっくりしたというふうな声を私のほうは聞いております。6時間ずっと働くのがしんどい、間に休憩を取りたいっていう方もおられますし、もう6時間だったら、ぱっと仕事を終えてすぐ帰ったほうが体が楽だという方もおられるんです。休憩を取らなければならない法的根拠はないということで、何で7時間拘束というのが出てきたのかというのが大変疑問なんですけれども、給食の後の片づけなんかも手伝ってほしいという学校側の要望があるというふうなこともお伺いをしております。7時から14時までとか、8時から15時とかまで働いてほしいというのは、こちら側の都合です。だったら、勤務時間を7時間にしたらいいんじゃないかなと思うんです。社保の加入要件も7時間だったら3日間で満たすことができます。でも勤務は6時間でという、これもこちら側の都合ですよね。せめて途中で休憩を取るか、早く帰って休むか、用務員さんと学校が話し合って決められるということにしてはいかがでしょうか。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
勤務時間は、6時間勤務で1時間休憩を挟んで7時間を拘束するのではないかと。その勤務については、学校長と話をして、それぞれ臨機応変に決めたらいいのではないかというような質問であったかと思います。
今回お示しさせていただいた6時間勤務1時間休憩を挟んで7時間といいますのは、あくまでも基本的な原則的な考えでございます。先ほど申しましたように、用務員さんの勤務につきましては、それぞれの学校で、学校長と用務員さんとで話をしてもらっていろいろ決めていく部分もございます。先ほど片平議員さんがおっしゃられましたように、例えば始業時間を後ろにずらして、その分午後の仕事を増やすとか、6時間続けて勤務をしたので、もう今日はそのまま帰りますとか、また場合によったら、午前中に20分休憩をして、午後は残った分の仕事を片づけて帰りましょうとか、そのあたりの対応につきましては、それぞれの学校の学校長指導の下で臨機応変に対応していただくことは十分可能ですし、そういうふうな指導をしていきたいというふうには思っております。
いずれにいたしましても、学校現場での仕事といいますのは、非常にたくさんございまして、用務員さんが非常に多くの仕事を担っていただいていることは認識をいたしております。そういった中で、学校現場でも、例えばICTの活用で欠席連絡の効率化を図ったりだとか、そういった部分も含めて、教員を含めた学校現場全体で働く方たちが、それぞれのライフスタイルとかに合った働き方ができるようにということで、教育委員会としては今後いろいろ支援をしてまいりたいというふうに考えております。
(再質問)
○6番(片平恵美)(登壇) 欠席連絡をICTで、SNSでみたいな話がありましたけれども、学校の先生って、例えばおうちからの連絡のときの親の声の様子とか、後ろでの音とか、そういうことまで聞き取りをして、欠席の理由っていうのを言葉以上につかもうと努力されているんです……。(ブザー鳴る)