本文
(質問)
○ 3、安心して受けられる健康診断について伺います。
学校においては、児童生徒等が学校生活を送るのに支障がないか、疾病をスクリーニングし、健康状態を把握するため、学校保健安全法第13条で義務づけられている健康診断を毎年4月から6月の間に実施していると認識しております。
学校での健康診断をめぐっては、近年全国的な問題として、児童生徒から教育委員会に、聴診器が胸に当たって不快な思いをした、なぜ肌を見せなければならないのかなどの意見が多数寄せられ、上半身裸で待機することや異性の教員が立ち会うことへの疑問等、その実施方法に懸念の声が上がっています。公明党として、このような懸念の声をお聞きし、昨年5月18日に、政府に提言したすべての女性のためのトータルプランの中で、安心して受けられる学校健診の実現として、1、健康診断の質を担保しつつ、児童生徒が安心して受けられる健康診断に取り組むこと、2、学校の健康診断において、衣服を脱いで実施するものに関しては、児童生徒の性的羞恥心や個々の事情、性的少数者を想定するなどの配慮を行う、3、女性医師による健康診断の実施の検討、4、児童生徒、保護者への十分な説明を行う、5、個別の診察スペースを確保して、プライバシーの保護に取り組むこと等の提言を行っております。
そのような状況の中で、文部科学省は、今年の1月22日付で、健康診断の服装等については、正確な検査や診察に支障がない範囲で、原則上半身裸ではなく、体操服やタオルで体を覆い、配慮する。
また、検査や診察の際は、囲いなどで個別スペースをつくり、他の子供から体が見えないように、原則子供と同性の教職員が立ち会う。
一方で、診察では、成長段階に多く見られる背骨の病気で、背中を直接見たり、心臓の異常の有無の確認のため、直接聴診器を当てたりすることなどがあると例示をし、体操服や下着などをめくって診察する場合や聴診器を当てる場合があることを学校が事前に子供や保護者に説明する。 また、文部科学省は、自治体に対して、地域の医師会と健康診断の際の実施方法を協議し、周知するとの通知をしています。これらの内容に示されたとおり、プライバシー等に配慮された安心できる環境で正確な検査、診断を受けることができる健康診断の実施が、本市の子供たちにとってとても重要であると考えます。
そこで質問ですが、1点目に、本市においても文部科学省が示したような正確な検査や診察に支障がない範囲で、児童生徒のプライバシー等に十分な配慮を行い、児童生徒が安心して受けられる健康診断を実施していくことが重要だと思いますが、本市の健康診断の現状についてお伺いします。
あわせて、今回の文部科学省の通知について、本市の学校に周知されたのか、お伺いします。
2点目に、文部科学省は、自治体に対して地域の医師会と健康診断の際の実施方法を協議し、周知するよう求めていますが、本市において医師会と健康診断の実施方法について協議されているのか、お伺いいたします。
(教育長答弁) ○教育長(高橋良光)(登壇) 安心して受けられる健康診断についてお答えいたします。
まず、本市の健康診断の状況についてでございます。
小学校の内科検診につきましては、体操服で実施しており、男女別に検診の部屋に入り、受診している児童がほかの児童から見えないよう、パーティションで区切るなどの措置をしております。
中学校の内科検診につきましても、基本的には小学校と同様でございます。
心電図検査やモアレ検査につきましても、外の児童生徒から見えないよう、パーティションで囲むなど、プライバシーに配慮をして実施しております。
また、学校での検診の実施につきましては、児童生徒に事前説明しており、併せて保護者の方へも検査のお知らせや保健だより等にて周知しております。
なお、令和6年1月22日付文部科学省からの児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境整備についての通知につきましては、市内全小中学校に1月23日に送付し、周知いたしました。
次に、医師会との健康診断の実施方法に係る協議についてでございます。
毎年度市教育委員会、市医師会、小中学校養護部会の代表者が集まり、次年度の検診に向けて協議を行っております。
今年度は、文部科学省からの通知の発出前ではございましたが、昨年12月に協議を行い、健康診断実施のための環境整備につきましても確認いたしました。
文部科学省からの通知は、県医師会を通じて市医師会にも送付されておりますが、教育委員会といたしましても、令和6年度当初に学校内科医に対して、健康診断実施のための環境整備につきまして改めて周知する予定でございます。
(再質問)
○19番(高塚広義)(登壇) 1点お伺いいたします。
健康診断当日の欠席また長期欠席など、個別の事情により健康診断を受けられなかった場合の対応について、現状はいかがでしょうか、お伺いいたします。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) 高塚議員さんの御質問にお答えをいたします。
健康診断当日の欠席、長期欠席など、個別の事情により健康診断を受けられなかった場合の対応についてお答えをいたします。
学校医、学校歯科医が実施する健診につきましては、小中学校ともに後日学校医、学校歯科医を受診するよう保護者に依頼しております。
心電図検査につきましては、後日医師会で実施するよう保護者に依頼しており、それができないかった場合は、翌年度に実施が可能となっております。
モアレ検査につきましても、翌年度に実施が可能となっております。
(再質問)
○19番(高塚広義)(登壇) ありがとうございました。