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2 水道事業について/(2)水道事業民営化

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ページID:0138101 更新日:2024年6月3日更新 印刷用ページを表示する
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議員氏名

伊藤義男

本会議年

令和6年

定例会月

2月

内容

(質問)
○2番(伊藤義男)(登壇) 次に、水道事業民営化についてです。
 先ほどの質問にもありました水道事業の移管ですが、移管されることにより、水道事業の民営化が進むのではないかということを私は危惧しています。その理由といたしまして、令和5年4月24日に国土交通省が開催した全国下水道主管課長会議において、下水道分野におけるコンセッション方式を含むPPP、PFIの推進についての資料が出されており、下水道管理者におかれては、施設等の老朽化の進行や職員数の減少による人手不足が深刻化しつつある中、下水道事業の持続可能性の確保に向けて、組織体制を補完し、また、経営改善を図るため、下水道分野でのコンセッション方式などのPPP、PFIの導入について、具体的な検討に直ちに着手していただくことが必要と書かれています。簡単に言えば、下水道事業においては、民間委託を検討してくださいということです。その下水道事業と同じ管轄の国土交通省に水道事業が移管されるのですから、民間委託になることは容易に想像できるのではないでしょうか。
 では、なぜ民間委託を危惧するのか、海外の事例を御紹介いたします。
 アメリカのインディアナポリス市では、2002年から水道事業を請け負った民間企業が、水質の安全を怠り住民への過剰な請求をしたため、2010年に市当局は、再公営化を決定。しかし、20年間の契約を10年間に短縮する代わりに、その企業に2,900万ドルを支払う羽目となった。フランスのパリ市では、1984年から上下水道の事業を民営化、しかしその後パリ市の水道料金は2.25倍にまで高騰、2010年には、パリ市は契約を打ち切り、再公営化というように、海外の事例を見ても、失敗例は数多く聞かれます。
 本市におきましても、民間業者に水道料金徴収業務を委託しています。今議会開催日に、市長が令和6年度施政方針を発表され、下水道事業へのウオーターPPPの導入など、上水道、工業用水道事業も含め、官民連携への取組について検討を進めてまいりたいと表明されましたが、市民の方からは、私たちが飲む水の管理を民間委託や民営化にしてほしくないとか、外資の参入になれば、水質悪化や料金値上がりが心配だとか、民間委託した企業が倒産した場合、どうするのかなど、多数の御意見を頂戴しています。
 そこでお伺いします。
 本市において水道整備や管理事業を民間に委託するという計画はあるのか。お考えがないのであれば、市長から委託や民営化する考えはないとはっきり断言していただきたいと思います。御答弁よろしくお願いいたします。
(市長答弁)
○市長(石川勝行)(登壇) 水道事業民営化についてお答えをいたします。
 水道は、市民の生命、生活に不可欠な基幹インフラでありますことから、現時点におきましては、経営権も含めた民営化を行う計画はなく、地方公共団体が担うべき事業と認識をいたしております。
 しかしながら一方で、人口減少等による収益の減少、施設、設備の老朽化、技術職員の減少による技術力不足など、水道事業を取り巻く環境が厳しさを増す中、経営基盤を強化し、将来にわたって安心、安全な水道水を安定して供給するためには、公益性、公共性を確保した上で、民間の技術力や経営資源を効果的に活用し、より効率的な事業運営を図る必要があるものと考えております。
 そのようなことから、現在、お客様センターを開設し、窓口業務、メーター検針業務、収納業務等を委託いたしておりますが、今後におきましても、委託範囲の拡充や水道施設の整備や管理業務において、下水道事業と併せたウオーターPPPの導入など、さらなる官民連携への取組について検討を進めてまいります。
 なお、民間事業者が委託業務を履行する際には、本市が水道事業者としての責任を持って適正に管理することで、引き続き安心、安全な水道水の供給と利用者サービスの向上に努めるとともに、持続可能な水道事業経営を目指してまいります。
(再質問)
○2番(伊藤義男)(登壇) 質問いたします。
 市長は、松山市議会で民間委託の先ほどのような件が質問されたことを御存じでしょうか、お聞かせください。
(市長答弁)
○市長(石川勝行)(登壇) 伊藤議員さんの御質問にお答えいたします。
 勉強不足で承知いたしておりません。
(再質問)
○2番(伊藤義男)(登壇) ありがとうございます。
 松山市議会の件も調べていただき、慎重な対応をお願いしたいと思います。
 また、水道事業の民営化や民間委託には、多数の問題があります。海外事例や宮城県のように国内にも事例がありますので、問題点を抽出し、今後民営化や民間委託をしないよう、強く要望いたします。