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(質問)
○ 大項目3つ目、保育士の働き方改革について。
昨年の9月議会で、保育士の環境改善について一般質問させていただきました。そのときに、基本的には財源も含めて国が必要な措置を講ずべきものと認識しており、今後におきましても、国の動向を注視しながら、子供たちが安全で安心して過ごせる環境づくりに取り組んでまいりますとの御答弁がありました。
保育士1人が担当する子供の人数が、戦後70年以上も当時の基準のままであり、特に4・5歳児は、1948年の基準制定から75年間変わっていません。言うなれば70を過ぎた私の両親も生まれてないときから変わっていないということです。保育士の配置基準が、2023年12月22日のこども家庭庁のこども未来戦略において、2024年度から配置基準が一部改定されることが盛り込まれ、4・5歳児クラスは、子供30人に対して1人の保育士の配置が義務づけられていましたが、子供30人から25人へと子供の人数が変更になりました。それでもまだまだ厳しい現状です。
当事者である保育士の声が届いていないと感じ、私は独自に保育現場の声を聞くアンケートを作成し、昨年11月に市内の保育所一園一園にお伺いさせていただき、当事者である保育士の方に回答のお願いをいたしました。このアンケートは任意であり、あくまで保育士の悩みや問題を把握し、行政でできることをという目的で実施いたしました。大変なアンケートにもかかわらず、市内17園272名の保育士さんが答えてくださり、自由記載欄の一番改善してほしいこと、要望や悩みの記載欄には149名、約55%の方が書いてくださっていました。中には、記載欄をはみ出し、用紙いっぱいに苦しみや改善してほしいこと等、切実に書いておられました。
まずは、保育士1人における子供の数は適正と思いますかの問いに、思うが15人、思わないが251人、未回答が6人でした。結果、思わないと回答した割合は92.3%です。そして、全部紹介すると多いので、その中から抜粋した内容です。配置基準ぎりぎりの保育士人数しかいないため、有給休暇が取れない、取りにくい。災害を想定した人員にしてほしい。ゼロ歳児の3人は、さっと両手で抱えてあげられる2人が望ましい。1歳児と2歳児では、成長が全く違うのに人数が同じはおかしいと思う。保育士を夢見て学校を卒業し、就職した若い子たちは、こんなはずではなかったと落胆しています。日々けがなく過ごすことが一番になってしまうため、もっと様々な経験をさせてあげたいが、一人担任のため、限界がある。時間内に仕事が終わらない仕事量、家に持ち帰っての仕事が毎日のようにあり、プライベートがない。勤務時間内は休憩が取れない。求められるものが多く、業務も以前より増えたが、人員はそのままであり、様々な休暇制度があっても、人員に余裕がないと休みが取りにくい。命に関わるという責任の重さと仕事量の多さが、給料に見合わない。まだまだ多くの悩みや要望がありましたが、ほぼ同じような悩みや要望でした。その中にも今すぐ辞めたい。続けていけるか自信がない。保育士だって子供がいる保護者。働きながら仕事をしているのです。自分の子供や家庭を犠牲にして持ち帰って仕事をしています。これ以上、犠牲にしたくはないので辞めようと考えている。保育士もただの人間です。人として見てもらえていないと感じる。これは直接数人の保育士さんからもお聞きしたことがあります。
そこでお伺いします。
1つ目、これまでに当事者である保育士の方にアンケートを実施されたことはありますか。
これまでの実績と、今後市として実施するお考えはありますか。
(福祉部こども局長答弁)
○福祉部こども局長(沢田友子)(登壇) 保育士の働き方改革についてお答えいたします。
まず、保育士へのアンケート実施についてでございます。
保育実施者として、保育士からの要望や保育現場における課題につきましては、市内の公立・私立保育所等で組織する新居浜市保育協議会からの御意見や園長会などを通じて把握していることから、これまでアンケートを実施したことはございません。
今後、アンケートが必要な事案が生じた場合には、実施について検討してまいりたいと考えております。
(再質問)
○5番(加藤昌延)(登壇) アンケートに書いてくださった中に、今までいろいろアンケートをしても改善されたような感じがあまりしない、形だけのアンケートはやめてほしいというような内容もありました。それだけ言っても駄目だろう、無理だろうと苦しい思いをされていたんだなと感じました。
保育士も市民の一人です。また、このアンケートを市長にもお渡しいたしますので、ぜひとも御拝読いただきますよう、お目通しのほどよろしくお願いいたします。