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(質問)
○ 次に、一般廃棄物処理業者の人材確保とごみ減量について質問させていただきます。
ごみ収集に携わる方々は、私たちが出しているごみを、朝早くから収集し、町の環境衛生の保全に努めていただいております。日々一生懸命に業務に取り組んでいただいていることに深く感謝申し上げます。
先日、家庭ごみの収集運搬業者の方から、人手不足のお話を伺いました。若い方が就労されても、週休2日が取れなく、労働がきついことで離職を選び、なかなか働き手が定着しないとも伺いました。また、全国的な人手不足も相まって、働き手の確保にも苦労されているようです。従業員の方の平均年齢も上昇傾向にあり、このままでは近い将来、仕事が維持できなくなる可能性があるとお聞きしました。働き方改革関連法案が施行され、様々な業種で労働環境が見直しされております。同じように、従業員の労働環境の向上や週休2日制などを試みると、現在のようなごみ収集ができなくなる可能性が高く、企業努力だけでは難しい面もあります。
一方で、ごみ収集は、市民生活になくてはならないサービスです。また、ごみ処理は、市の責務でもありますので、適切なごみ処理を維持していくためには、行政としてできるだけの対応や業者に対する支援の在り方、市民の皆様への啓発も考えていくことが必要と思います。
例えば、滋賀県大津市では、今年10月から、土曜日の収集をやめて、月曜日から金曜日の5日間の収集に変更されますが、変更理由として、週5日の従事にすることで、働き方の改善になり、ごみ収集員の雇用の促進、若手の確保にもつながることが上げられています。
新居浜市の現状に目を向けますと、収集方法や収集曜日などを変更する余地はあるように考えます。例えば、古紙と布類や不燃ごみと有害ごみは、出されるごみの量が少ないと感じていますが、やり方によっては同時に収集することが可能かもしれません。
人口減少社会の中、市の限られた予算、限られた人員の中で、いかに効率的にごみ処理をしていくかが重要です。より効率的なごみ収集ルートの在り方、ごみステーションの集約化、ごみ収集体制の見直しなども必要と考えます。そして、分別の徹底、ごみ減量化など、何より市民の皆様の御理解と御協力がなければ、ごみ収集という行政サービスは成り立たなくなると考えます。
そこで、1点目に、一般廃棄物処理業者の方の人材確保や働き方改革について、新居浜市の認識についてお伺いします。
また、どのような対策、計画をお持ちでしょうか。
2点目に、ごみ収集の方法、回数の見直し、効率的な収集ルートへの改善が必要と考えますが、今後のごみ収集に関する見直し計画をお伺いします。
座間市では、ごみ収集の業務管理システムWOOMSを利用しています。収集したごみの量や未収集のごみステーションの情報が共有でき、持ち場以外のパッカー車が連携して応援できるようになり、業務効率が上がったようです。
このようなシステムの利用についてお考えをお伺いいたします。
また、ごみステーションが通行量の多い交差点近くにあり、収集時に大変身の危険を感じるとお伺いしました。安全対策としてどのように取り組まれていますか、お伺いいたします。
3点目に、ごみ処理経費の見える化は、市民の皆様のごみ減量への協力につながると感じます。経費の分かりやすい見える化とごみ減量に向けた広報周知について、今後の取組をお伺いします。
現在、新居浜市は、職員の方の御尽力にて、3Rの取組を市内スーパーマーケットと連携して強力に推進されております。経費を抑えたコンパクトな次期ごみ処理施設建設に向けて、ごみ削減の啓発やごみ経費見える化も併せてさらに連携されてはいかがでしょうか。
(市民環境部環境エネルギー局長答弁)
○市民環境部環境エネルギー局長(近藤淳司)(登壇) 一般廃棄物処理業者の人材確保とごみ減量についてお答えいたします。
まず、一般廃棄物処理業者の方の人材確保や働き方改革についてでございます。
ごみ収集運搬事業者の人手不足や従事者の高年齢化は、本市ごみ収集業務の大きな課題として認識しており、収集運搬事業者とも意見交換を行い、労働環境の改善について協議検討を進めているところでございます。
しかしながら、土日の収集を休業とするなどの大幅な変更につきましては、収集地区や体制の見直しなど、抜本的な見直しが必要になりますことから、効率的なごみ処理体系の構築、ごみ処理経費の財源確保など、持続可能な収集運搬・処理体制に向けた総合的な見直しを図る中で、収集運搬業の人材確保、働き方改革の具体的な検討を進めてまいります。
次に、今後のごみ収集に関する見直し計画についてでございます。
ごみ収集の方法や回数の見直しにつきましては、ごみ処理に係る財源及び効率性を確保しつつ、3R推進の視点を含めて検討してまいります。
また、効率的な収集ルートへの改善につきましては、河内議員さん御案内のごみ収集業務管理システムの導入も有力な方策の一つと考えており、引き続き先進事例を参考に調査研究を進めてまいります。
ごみステーションの集約化につきましては、管理者、収集運搬事業者とも協議し、高齢者等のごみ出しにも配慮した上で、適切な見直しに努めてまいります。
また、収集時の安全対策につきましては、新設時はもちろんのこと、既存のごみステーションにおいても、安全な収集が困難な場合は、管理者、収集運搬事業者と協議の上、ごみ収集時の安全を第一に必要な対応を行っております。
次に、経費の分かりやすい見える化とごみ減量に向けた広報、周知についてでございます。
本市では、ごみ量や処理経費、3Rの取組などをまとめた新居浜市のごみ事情を毎年作成し、ホームページ等で公表しております。
本年4月からごみカレンダーやごみ分別大辞典をスーパー店頭に設置いただく取組を開始しておりますので、新居浜市のごみ事情も併せて設置いただくとともに、今後も様々な機会、媒体を活用し、ごみ量や処理経費の積極的な発信に努めてまいります。