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(質問)
○15番(藤田誠一)(登壇) おはようございます。
自民クラブ藤田誠一です。
通告に従い質問いたします。
1、太鼓台の万博派遣について。
まず、来年開催される大阪・関西万博につきましては、2025年4月13日の開幕に向け、現在会場となる海に浮かぶ人工島夢洲の地でいのち輝く未来社会のデザインをテーマとして、持続可能な開発目標SDGsなど社会課題の解決を目指すというコンセプトの下、万博の華である国内外のパビリオンの建設が進められております。
また、会場には、直径約615メートル、高さ12メートルから20メートル、幅30メートルにも及ぶ世界最大級の木造建築物となる愛媛県産の木材が使用された大屋根リングが配置されるとともに、様々なイベントが開催される大小ホールや展示場、アリーナなどの施設が整備されると伺っており、会場で何が見られるのか、どんな体験ができるのか、今から大変楽しみにしております。中でも特に私が興味を持って注目しているパビリオンは、住友グループが出展する住友館です。海に浮かぶ人工島に住友の森の樹木を使用し、住友グループ発展の礎となった別子銅山の峰をモチーフとしたパビリオンが整備されています。万博を訪れた世界中の人々から、極めて高い注目を浴びると思いますが、今や世界を舞台に躍進している住友グループのルーツが、我が新居浜市の別子銅山にあることは、市民にとってかけがえのない誇りです。
さらに、本市の象徴とも言うべき太鼓台ですが、皆さん御承知のとおり、1970年の大阪万国博覧会では、大江、江口2台の太鼓台が勇壮華麗な演技を披露し、世界中の方々から驚きと羨望のまなざしを受けたと聞いておりますが、今回、2025年の大阪・関西万博においても、日本国際博覧会協会事務局から太鼓台参加の内示をいただき、再度万博会場で太鼓台の演技を披露できることは、市民挙げて大変喜ばしいことであると感じております。
新居浜市にとっては、これら万博での取組を契機として、来場者を本市へ誘客することは非常に重要なことであり、行政や観光関連団体、民間事業者が連携して、地域の魅力発信に取り組む必要があると考えます。そのコンテンツとしては、100年以上も前に先人たちが取り組んだ別子銅山の環境対策や輝かしい工都発展の歴史に見られるSDGsの側面をPRすると同時に、万博会場で豪華けんらん、勇壮華麗な新居浜太鼓台を披露し、その相乗効果により、新居浜市の魅力を世界中の人々に発信し、ファンになってもらい、ぜひとも今後の移住・定住や観光誘客につなげなければならないと強く感じております。
そこで、お伺いします。
派遣する太鼓台の台数、選考の仕方、また派遣に係る総額及びその経費内訳の見込み等を教えてください。
いよいよ今年の太鼓祭りも来月に迫り、各地区青年団等の集まりも増え、夜には市内各所で太鼓の音が響き始めました。お祭りに向けて、太鼓台関係者の機運も熱も盛り上がっております。このような時期にこそ、来年の万博へ向けた情報を積極的に発信すべきと思います。万博の主催組織との調整もあり、市が単独で実施内容を決定することは難しいことは承知しておりますが、現時点で太鼓台の派遣について何か決まっていることがあれば教えてください。
あわせて、世界中の人々を魅了させるため、住友館との連携、また選考する太鼓台に求める演出など、どのようなことを期待されているか、御所見をお伺いします。
(市長答弁)
○市長(石川勝行)(登壇) 藤田議員さんの御質問にお答えをいたします。
太鼓台の万博派遣についてでございます。
2025年大阪・関西万博への太鼓台派遣につきましては、EXPOアリーナにおける令和7年5月21日での催事開催について内定をいただきました。このことは、ひとえに太鼓台派遣に御協力をいただきました住友グループをはじめとする関係者の皆様の御尽力のたまものであると感謝を申し上げる次第でございます。
私も新居浜太鼓祭りを万博を通じて世界に発信したいとの強い思いを持って日本国際博覧会協会や万博関係者に対し積極的に働きかけてまいりましたので、今回の決定を大変うれしく思っているところでございます。
御質問の派遣する太鼓台の台数につきましては、現在鋭意検討を進めておりますが、バス運転手不足などにより、かき夫等の輸送手段の確保が最大の課題となっており、現在のところ、派遣台数の決定には至っていない状況でございますが、早期に決定してまいります。
また、選考の仕方につきましては、派遣に係る費用負担などの諸条件を整理し、新居浜市太鼓祭り推進委員会を通じて募集を行い、参加を希望する太鼓台数が超過する場合には、抽せんにて決定したいと考えております。
次に、派遣に係る経費や内訳の見込みについてでございます。
現在のところ確定している費用といたしましては、会場の施設利用料と共益費が約300万円で、その他にも附帯人件費や施設の養生費用をはじめ、イベントの運営やプロモーションに係る経費などを想定いたしており、不確定な要素もございますが、総額で約3,000万円から5,000万円程度かかるものと見込んでおります。
次に、現時点の太鼓台の派遣について決まっていることにつきましては、開催日と実施会場の2点でございますが、現在新居浜市が企画提案したテーマ性や多様性など、一般参加催事選考に当たっての評価基準を満たせるよう、日本の伝統文化であるお祭りを直接体験できる機会を提供し、万博に訪れる世界中の皆さんと喜びや達成感を共有できる実施内容を検討しているところでございます。
また、住友館との連携につきましては、実施会場以外は使用できないとのことでございますので、住友館前での演技といった連携は難しいと思われますが、プロモーション等違った角度での連携について働きかけてまいります。
いずれにいたしましても、このチャレンジを通じて、新居浜太鼓祭りの魅力を世界に発信し、新たな観光客の誘致や移住の促進を図るとともに、市民のシビックプライドを高め、太鼓祭り文化の継承、発展と地域の活性化につなげるよう取り組んでまいります。
(再質問)
○15番(藤田誠一)(登壇) 万博は、何十年に一度しかない大変貴重な機会です。石川市長は、市長といった立場で参加できないのは非常に残念ですが、世界中の人々が集まる会場で本市の魅力を存分にPRできるよう、次期市長へ万全の引継ぎをよろしくお願いします。