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(質問)
○ 続いての質問に移ります。
3つ目、設置計画の検討について。
市内の学校から要望をいただきました。毎日子供たちと接し、現場の状況を最も理解している学校側が支援を必要としています。これだけ子供のためにデータを取り、調べてくださった学校の思いが込められた体育館の温度を測った資料でもあります。この要請に応えるべきではないでしょうか。
四国中央市では、今年中に市内25校全ての小中学校体育館に冷房の空調設備の設置が完了するとのことです。空調設備設置をするとなると、多額の予算が必要となるのは理解しています。新居浜市市民文化センターの建て替えには約210億円の施設整備費が見込まれています。近隣自治体と大きな違いがないホールではなく、新居浜市市民文化センターを音響設備がよく、舞台設備も優れていると感じてもらえる場所にするためには、まだまだ改良の余地があると考えます。急いで建て替えを行うのではなく、これまで様々な意見交換や調査が行われてきましたので、計画の中止を求めるわけではありませんが、一度立ち止まって、まずは命を守るための体育館について話合いを進めていただきたいと思います。
そこで、バズーカスポットクーラーという冷暖房空調機器があります。開発、販売されておられる企業さんにお話を伺ったところ、何と一般的な業務用エアコンの設置の場合と比べ、4分の1程度の費用で整備できるとのことです。一般的な業務用エアコンの設置には、約5,000万円以上かかります。バズーカスポットクーラーの場合、機器本体と工事合わせても1台400万円程度、これは必要電気工事は含まれておりません。さらに、設置工事が容易で、工事期間も短いというものです。さらに、一般的なエアコンを整備する場合、電気容量が増えるため、各学校の受変電設備も大幅に改修しなければなりませんが、バズーカスポットクーラーの場合、設置台数が少なくて済むことから、電気容量を抑えることができ、受変電設備の改修工事も最小限で済むとお話を聞きました。
空調設置については、資料2にあるように、学校施設環境改善交付金の対象として設置に要する費用の一部に国庫補助を充てることができます。文部科学省は、エアコン設置に要する経費への補助に関わる補助率を3分の1から2分の1に引き上げ、自治体での検討を促しています。対象工事費の下限額は400万円、上限額は7,000万円で、この補助は2025年度まで、来年度までとなっております。
このバズーカスポットクーラーは、全国で700校以上導入されています。大型の業務用エアコンは、体育館に設置できる構造ではなくても、資料3のように、小中学校の体育館のキャットウオークを利用したバズーカスポットクーラーの設置方法があります。バズーカスポットクーラーの商品開発、販売をされておられる企業さんのお話では、デモ運転として体験会も実施していただけます。まずはどれぐらいの効果があるのか、体験会を実施してみてはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(竹林栄一)(登壇) 設置計画の検討についてお答えいたします。
市内の学校体育館につきましては、断熱性が低い上、床面積が大きく、天井も高いため、空調設備の設置には多額の費用が必要となることなどから、現時点では設置には至っておりません。
しかしながら、近年、夏の気温の上昇は著しく、学校体育館は、児童生徒の学習、生活の場であるだけでなく、地域住民の社会体育や交流の場であり、また災害時には避難所として指定されておりますことから、エアコン等の設置につきましては、喫緊の課題であると認識しております。そのため、先進導入事例の調査等を行っており、コストはもちろんのこと、実施可能な工法や効率的に冷却する設備についても検討を行っているところでございます。
加藤議員さん御提案のバズーカスポットクーラーを含めまして、引き続き体育館空調設備の設置について検討してまいります。
(再質問)
○5番(加藤昌延)(登壇) 学校体育館に冷房の空調設備を設置することは、体育館内の温度管理が可能となり、生徒の健康リスクを大幅に軽減でき、健康と安全を守ることができます。また、集中力やパフォーマンスが向上し、学業やスポーツ活動における成果が期待できます。
そこで、お伺いいたします。
今後、全ての学校体育館に先ほど紹介のバズーカスポットクーラーも含めて空調設備を設置する検討はありますか。もし計画がない場合、その理由と今後の検討予定についてお聞かせください。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(竹林栄一)(登壇) 加藤議員さんの御質問にお答えいたします。
現在、調査検討を行っている段階でございます。できるだけ調査研究のほうを進めてまいりたいと考えております。
(再質問)
○5番(加藤昌延)(登壇) ありがとうございます。
昨日、市長が、早期実現に取り組みますとの御答弁がありました。残りの任期2か月を切った中、本当に設置されるのか疑問に感じる市民の方々もいらっしゃることでしょう。その中で、設置の完了目標は、いつ頃を想定しているのか、また財源はどのように確保する予定なのか、お考えをお聞かせください。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(竹林栄一)(登壇) 加藤議員さんの御質問にお答えいたします。
先ほど申し上げましたように、今現在、調査検討を行っている段階でございます。財源につきましても、事業には多額の予算が必要となりますことから、国等の交付金あるいは緊急防災・減災事業債など活用できる補助金等についても調査研究のほうを行ってまいります。
(再質問)
○5番(加藤昌延)(登壇) ありがとうございます。
関連することとして、体育館は災害時の避難所としても利用されることがあり、高温の環境では、避難者も同様に熱中症の危険性が高まり、二次災害を引き起こす要因にもなります。空調設備が設置されることによって、避難所としての機能が強化され、避難者が安心して過ごせる環境を提供できます。
先月8月8日、日向灘を震源とするマグニチュード7.1、最大震度6弱の地震が発生しました。暑い夏の時期に大規模災害が発生し避難を考えたとき、体育館は無理です。また、7月12日に松山で3人の方が亡くなられた土砂災害では、周辺の住民の方が避難場所である体育館には行きたくない、体育館では暑過ぎるとのことでした。まず優先すべきなのは市民の命です。この空調設備完備によって、助けることができる子供たちやスポーツ団体、地域活動に参加する方々、そして災害時に避難する方々の命を守ることです。これが全ての市民にとって、安心で安全なまちづくりにつながるのではないのでしょうか。
これまでの点を踏まえ、市長の御見解をお聞かせください。
また、新しい事業を始めるには、時間を要します。その土台づくりを残りの任期中に協議を開始していただけますか。そして、いつ協議されますか、お考えをお聞かせください。
(教育委員会事務局長答弁)
○教育委員会事務局長(竹林栄一)(登壇) 加藤議員さんの御質問にお答えいたします。
先ほども申し上げましたように、今現在、調査研究を進めておるところでございます、引き続き、調査研究のほうを今後も進めてまいりたいと考えております。
(再質問)
○5番(加藤昌延)(登壇) ありがとうございました。市長からの答弁が欲しかったところなんですけども。
市内の学校体育館のほかに、多くの市民の方々が利用されている多喜浜体育館、山根総合体育館、公民館の体育館があります。これらの体育館でも熱中症の発生が起こっています。学校体育館以外の体育館にも、空調設備の設置を進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。