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(質問)
○ 最後は、ワクリエ新居浜について質問します。
ワクリエ新居浜は、感性を育みわくわくを創造するをコンセプトに、歴史を活かし記憶をつなぐゾーン、感性をはぐくむゾーン、学びを深め創造するゾーン、新たな出会いと発見を生み出すゾーンの4つのゾーンを設け、人生100年時代を見据えて、子供から大人まで、自分にとってのわくわくを発見し、関わり、創造することができる多目的複合施設です。2018年3月に閉校となった私の母校でもあります旧若宮小学校を利活用した施設として、2021年6月1日にワクリエ新居浜としてオープンしてから約3年半が経過しました。オープン前の地域での検討委員会の開催を含めて、様々な方々のお力をいただき、地域の宝であった旧若宮小学校を生まれ変わらせていただき、改めて感謝いたします。
ここで、この3年間を簡単に振り返ってみたいと思います。
配付資料3を御覧ください。
利用者数については、初年度はコロナ禍もありましたが、5万5,379人の利用者、2年目は目標6万人に対して10万2,316人の利用者に、3年目は目標10万人に対して11万3,774人の利用者となりました。
リカレント事業としての講座開催については、毎月開催され、自主事業についても共催事業と合わせて年間70を超える事業が展開されるようになりました。
また、有料のコワーキングルームの利用者は、年間約3,000人と目標値を達成し、レンタルオフィスのKPI指標についても、入居者売上げが500万円を超えるなど、順調に成果が出始めています。
ちなみに、新居浜市の公共施設白書の施設概要書から公共施設の利用者の多いものを調べてみますと、マイントピア別子と別子銅山記念図書館は年間約23万人、あかがねミュージアムは約21万人、市民文化センターが約14万人、新居浜マリーナが約13万人、市民体育館が約10万人となっています。このことからも分かるように、ワクリエ新居浜は、市民の皆様から愛されている市民体育館と同規模の利用者となっており、この結果は、指定管理者である株式会社ハートネットワークが中心となり、市民の方や個人事業主、企業や団体、大学など、多くのステークホルダーとの関わりを持ち、連携、協業による新たな取組や相乗効果が発揮された結果であると感じています。と同時に、地域との関係性も良好で、地元自治会との定期ミーティングの開催や公民館の運営審議会にも毎回参加していただいており、合同文化祭の開催や太鼓台の展示、旧若宮小学校時代から地域の課題であった落ち葉問題を自治会と一緒に解決することにつながるなど、地域との触れ合い活動も大切にしていただいており、地域にはなくてはならない存在になっています。
事業の評価というのは、利用者数や予算額など目に見えるものは当然大切ですが、人生の先輩方が培ってくれた若宮小学校の文化継承や近隣住民の皆様との日々の関わり度など、目に見えにくいものも併せて評価することが大切であると考えます。
そこで、質問します。
オープンしてから約3年半が経過したワクリエ新居浜について、これまでの3年間を行政としてどのように評価されていますでしょうか。目に見えるもの、目に見えにくいものも併せてお聞かせください。
また、今年度の進捗状況はいかがでしょうか。今年度から定期開催のワクリエわくわくマルシェも始まり、さらににぎわいの創出となっていると感じていますが、こちらの効果と事業評価も併せて教えてください。
一方、グラウンドの水はけが悪い課題や今年の決算特別委員会でもお約束させていただきましたが、現在、学校給食のセンター化に伴い、市内全校で進めている地域防災施設整備事業との平等性の担保など途中段階の案件もありますが、こちらの進捗状況もお聞かせください。
(企画部長答弁)
○企画部長(加地和弘)(登壇) ワクリエ新居浜についてお答えいたします。
まず、3年間の評価と今年度の進捗状況についてでございます。
ワクリエ新居浜につきましては、生涯活躍のまち拠点施設として、令和3年6月に供用開始以来、貸し館事業のほか、資格取得に向けた講座やセミナーの開催など、生涯活躍に向かってチャレンジする方を支援するとともに、市や地元企業、周辺施設と連携したイベントの開催など、多岐にわたる事業展開により、市内外の多世代の多くの方に御利用いただいております。
そのほか、地域との良好な関係性の構築にも努めており、地域からも愛されている施設であると考えております。
今年度の進捗状況につきましては、これまでと同様の事業のほか、新たにビジネスアイデアコンテストや異業種交流会を開催するなど、10月末時点で約9万人の方に御利用いただいております。
次に、ワクリエわくわくマルシェの効果と事業評価についてでございます。
今年度から開催しておりますマルシェにつきましては、キッチンカーや各種体験コーナーのほか、コンサートやマジックショーを企画するなど、多くの皆様に来場していただいており、新規利用者の獲得や市民の方の活躍の場の創出にもつながっているものと考えております。
次に、グラウンドの水はけの対応状況につきましては、指定管理者において、利用者に対し利用後の整備の徹底を呼びかけるとともに、定期的に土を入れてならすなどの対応をいたしております。
(市民環境部危機管理監答弁)
○市民環境部危機管理監(小澤昇)(登壇) ワクリエ新居浜の地域防災施設整備事業との平等性の担保についての進捗状況についてお答えいたします。
地域防災施設整備事業は、小学校の給食室を防災備蓄倉庫と給食配膳室に改修する事業であり、ワクリエ新居浜への防災備蓄倉庫の整備につきましては、まずは現在の倉庫へ引き続き物資を備蓄してまいります。
しかしながら、スペースの関係上、物資の拡充によって物資の収納が難しくなることが考えられますことから、今後整備に向けての協議を行ってまいります。
(再質問)
○12番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。若宮小学校が閉校になったときは、卒業生として残念な気持ちにもなりましたが、ワクリエ新居浜に生まれ変わり、この場所は住友グループのお膝元に立地し、大型商業施設が近隣にあるなど、各産業界の事業所が広く活動する地域であるため、本市の生涯活躍のまち拠点施設を整備するに適した立地であったと今ではうれしい気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。
先月、ワクリエ新居浜で行われた若宮校区の文化祭では、住友化学さんによる理科教室や新居浜工業の学生さんによるロボット教室を出前講座として提供していただきました。
これからも様々な連携や協業などを通して、ワクリエ新居浜が中心となり、地域、そして新居浜市内全体がわくわくするような施設へのさらなる進化に向けて、我々地元住民の皆さんとも頑張ってまいりますので、これまでと同様に行政からのバックアップをお願いいたします。
結びになりますが、最後に、新市長にお願いしたいことを申し上げます。
公約と議会対応、そして説明責任を大切にする市長であり続けていただきたいと思っています。
公約については、選挙で主張した市民とのお約束であり、政治家にとって最も大事な約束です。
議会対応については、市議会は二元代表制ですので、市長と議会の意見が異なることは当然出てくると思います。
説明責任について言えば、御自身の予算案を提出し、丁寧な説得を行い、それでも否決されれば、その経緯を含めて市民の皆様に説明責任を果たすべきだと思います。
他市ではありますが、市長選挙で耳障りのよい政策や財源の根拠のない公約と懸念されていた中でも、市民がその公約を信じて当選されたにもかかわらず、翌年度の予算案には公約のいずれも盛り込まれることなく、市民が失望することになったり、公約を守れなかった理由を市長になって初めて分かることもある。公約を100%実現する候補者はいないなどと市民との約束放棄を合理化してしまったことで全国ニュースでも問題視されることがありました。
新居浜市長は、市民の皆様からの税金、県や国からの交付金などを含めて約500億円の予算、そして職員約1,500名をお預かりされている立場です。市民の方は、公約を期待して一票を投じました。市役所職員さんも生活があり、家族がいます。市長は、市民の代表であり、市役所職員の代表でもあります。だからこそ、公約と議会対応、そして説明責任を大切にしていただきたいと思います。結果的に市民の皆さんを失望させ、職員を混乱させることのないよう、そして他市のような市のブランド価値が下がるようなニュースになることのないよう、新居浜市のかじ取り役をよろしくお願いいたします。
先ほども述べましたが、今回の質問は、何事も最初が肝腎であること、市民の皆様の疑問や不安を解消するためにも必要であり、古川市長の真意を市民の皆様へお示しするよい機会だと思いあえて深掘りしてお聞きしました。もし私の質問内容で失礼なことがありましたらおわびいたしますが、古川市長をはじめ、最後まで真摯に受け答えをしていただきました理事者の皆様へ感謝いたします。
私も新居浜市のために今できることを尽力させていただくこと、そして敵とか味方とか、あっち側、こっち側とかどうでもよい議論ではなく、中身を是々非々で議論していくことをお約束して、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。