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(質問)
○ 次に行きます。
小中学校のプール施設・授業について質問させていただきます。
この小中学校のプールの件については、私は前々から疑問、またそろそろ形態を変えていく案件ではないのかと思っておりましたので議論をさせていただきます。
先般、視察で東京都目黒区教育委員会にお邪魔させていただきました。視察項目として、目黒区立小中学校におけるプール施設整備の考え方を研修させていただきました。私が思っているプール施設、またプール授業というのが、先進地ではどのように議論され、どういった施策、また対策をしているのかが気になり研修をお願いいたしました。結論から申し上げると、プール施設、またプール授業を民間のプール施設を借用し、プールのインストラクターにも協力いただき授業をするといった施策を行っていました。東京都内とは立地条件はかなり違いますが、プール施設、プール授業の課題は、我が市と同じであると痛感しました。まず、プールという屋外の施設ですので、天候に影響される点について、水泳授業を実施する6月、7月、9月は、梅雨時期や台風シーズンと重なり、雨天も多い。また、近年の気候変動により、猛暑やゲリラ豪雨といったことが以前より多くなっているのは皆さん周知のことと思います。これにより、学校に設置されているのは、屋外プールであるため、計画的な授業実施が困難になり、予定されていた授業数確保が困難な点が懸念されるところです。
また、プール授業は、もちろん現在新居浜市内では、各校教員が行っていると思います。プール授業の際には、水泳指導と同時に、安全管理が重視されます。水泳の事故イコール重大な事故につながるのは、簡単に想像がつくところです。
また、水泳授業については、泳力の個人差も大きく、個別指導を行うにしても、学校内では限られた人員しか確保できず、授業としての効果が上がらないと思われます。
今現在、教員、また保護者に水泳授業の内容を聞いてみますと、1、2年生合同授業、また1年生、6年生合同といった変則的な授業形態を取らなければならないなど、教員の人員確保に支障を来すところであると聞いております。
そこで、質問したいのが、新居浜市内の小中学校の現状、プール授業を進めていくに当たり、どういった課題、問題点が挙げられているか、お尋ねします。
その観点から、民間のプール施設を使用して授業を進めていくことは、お考えにありますでしょうか。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) 小中学校のプール施設・授業についてお答えいたします。
本市における小中学校のプール施設に関しましては、老朽化による修繕に多額の費用を要することが大きな課題となっております。
この課題への対応策として、民間のプール施設を活用する方法や近隣の小中学校のプールを利用して授業を実施する方法が考えられますが、児童生徒の移動時間や移動手段、受入先となる施設の利用人数の上限や授業時間数の枠の取扱いなど、解決すべき課題が多くございます。伊藤謙司議員さんから御案内のありました民間のプール施設を活用した授業につきましては、計画的な授業の実施や児童生徒の安全の確保、また専門的な技術指導を受けられるといったメリットがあるものと認識しており、今後進行する少子化問題も考慮しながら、近隣の学校におけるプールとの共同利用と併せまして対応を考えてまいります。
(再質問)
○22番(伊藤謙司)(登壇) 民間のプール施設も考えていただけるということなんですけども、もう一つお尋ねしたいのが、授業の疑問もさておきなんですが、プールの維持管理費というのも民間のプールを使用することで大分削減できると思います。最近のプールを建築した事例を見ますと、プールを造ると概算工事が1億2,000万円から2億2,000万円、平均するとプールを造ると2億円ぐらいかかると言われてます。これまた目黒区の教育委員会で聞いたんですが、年間の維持費が1校当たり180万円程度かかると聞いております。新居浜のプールの維持管理費というのは、どれぐらいかかっているんでしょうか。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) 伊藤謙司議員さんの御質問にお答えをいたします。
本市の小中学校におけるプールの維持管理費につきましては、水道料金、施設修繕料、ろ過器点検委託料のほか水質検査手数料、消毒剤など、1校当たり約85万円となっております。
(再質問)
○22番(伊藤謙司)(登壇) その維持管理費も85万円と言われとんですが、維持管理費とかまた機能改善のための大規模改修工事を考えると、自校でプールをするよりも、授業の質も上がりますし、たちまち泳げる生徒を増やすんであれば、民間のプールの活用のほうがよいんじゃないかなと思いますので、その辺はまたいろいろと御検討していただけたらなと思います。よろしくお願いします。