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(質問)
○ラーニング、学びと、バケーション、休暇を組み合わせたラーケーションの導入は、子育て世代の多様な働き方に対応し、親子の時間を確保するための有効な取組として注目されています。特に、三交代勤務をはじめとする変則勤務の家庭が多い新居浜市においては、家庭の事情に応じた柔軟な休暇取得が求められています。
全国では、大分県別府市のたびスタ休暇や、愛知県のラーケーションの日などが先進的な事例として挙げられています。これらの自治体では、家庭の状況に応じた休暇取得が可能となり、親子での貴重な体験が学びの機会となっています。
一方で、公平性や学習進度への影響といった課題があります。このラーケーションにつきましては、昨年6月に野田明里議員から質問され、さきに述べられた課題を含め、先進自治体の実施状況や成果などを注視するとの答弁がありました。
これらの状況を踏まえ、2025年に開催される大阪・関西万博を契機として、万博の教育的要素を活用し、本市においてモデル的にラーケーションを導入することはできないでしょうか。大阪・関西万博では、最先端技術や環境問題、多様性など、子供たちにとって貴重な学びの機会が提供される予定です。
施政方針にもありましたように、本市でも、世界の人々に広く発信できる機会と捉え、1970年の大阪万博以来55年ぶりとなる新居浜太鼓台の派遣を通じ、本市の魅力を発信する予定としています。
また、住友グループが出展する住友館では、本市に保有する住友の森の樹木の活用や、別子の山々のシルエットに着想を得たパビリオンの整備が進められたと伺っているとあり、郷土愛の醸成に加えて、ふるさと学習の場へともつながります。
これらを活用し、家庭と学校が連携しながら学びの場を広げることができれば、新たな教育モデルの確立につながると考えますが、大阪・関西万博に合わせたラーケーションのモデル導入に対してのお考えをお聞かせください。
(教育長答弁)
○教育長(高橋良光)(登壇) ラーケーションの導入についてお答えいたします。
子供の学び、ラーニングと休暇、バケーションを組み合わせたラーケーションにつきましては、令和6年6月議会において野田議員さんから御提案をいただき、他市の実施状況や成果について調査を進めてまいりました。
その結果、実施自治体において利用者からの評価も全般的に高く、良好な成果が上がっている状況でございましたことから、子供の新たな学びの体験と、保護者との触れ合いの機会を増やすことを目的といたしまして、令和7年度において試行することを目指し、現在、実施要件などについて協議を行っているところでございます。
神野議員さん御案内のとおり、今年は大阪・関西万博が開催される記念すべき年でございますので、ラーケーションが本市の子供たちにとって最先端の技術や環境問題などの新しい学びを体感する契機としていただけることを期待しております。
(再質問)
○11番(神野恭多)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
ラーケーションによって多くの子供たちが貴重な学びの機会に触れるとともに、太鼓台派遣のタイミングに参加できれば、盛り上がりに寄与することができるだけでなく、その雄姿や光景は、子供たちの心に大きく刻まれるものになると考えます。
さらには、学校に行きづらい子供たちの、一歩踏み出す機会にもなると思いますので、ぜひ、使用しやすい制度となりますようお願いして、質問を終わります。