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1 スポーツ政策の方向性について

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ページID:0157914 更新日:2025年11月25日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

議員氏名

渡辺高博

本会議年

令和7年

定例会月

9月

内容

(質問)
○3番(渡辺高博)(登壇) 皆様、おはようございます。
 自参改革クラブの渡辺高博でございます。
 今回の本会議、この議場の変化を感じているのは私だけではないはずで、7月に実施された県議会議員の補欠選挙を契機に、一部議員の辞職を受けて議員数に一時的な変動が生じて、この質問者の後ろの席もぽっかり空いております。この状況に対して、市民の皆様、関係各位より、議会運営に対する御心配もいただいております。
 現職議員の一人として、これまで以上に緊張感と責任感を持って議事に臨み、円滑かつ公正な議会運営をこれまでどおり堅持してまいります。
 市政の停滞や意思決定の混乱を招くことのないよう、市民の皆様の負託に応えるべく、誠実に職責を果たすことをお誓い申し上げ、通告に従って4点質問させていただきます。
 まず初めに、スポーツ基本法の改正を受けた本市のスポーツ政策の方向性について、特に中学校部活動の地域展開との関連に焦点を当ててお伺いいたします。
 本年6月、スポーツ基本法が14年ぶりに大幅改正されました。主な改正点として、する、見る、支えるに加えて、集まる、つながるという双方向的な関係が加わり、eスポーツの推進も初めて条文化されました。
 また、気候変動への対応が加えられて、熱中症など気候に基づくスポーツ事故への備えが制度化、加えて、アスリートへの誹謗中傷対策やドーピングを含むインテグリティー対策としての不正防止、スポーツのDX推進なども条文に加えられております。
 これらの改正は、日本の社会が直面する少子高齢化、地域衰退、気候変動など多岐にわたる複雑な課題に対して、スポーツに求められる役割がこれまで以上に幅広く、かつ深くなったことを反映しております。特に子供たちのスポーツ活動は、未来の担い手を育てる上で重要な現場であり、新たな制度の中心として様々な観点から検討が必要となります。
 これまでの単なる競技力向上や国際大会での成果だけではなく、スポーツを全ての人の生涯にわたるウェルビーイングの基盤として捉え、年齢、障害、経済状況、地域格差などを超えて、誰もがスポーツに親しみ、支え合える共生社会の実現を目指すという新たな理念が打ち出されています。
 特に注目すべきは、部活動改革の加速化と地域移行、地域展開の方針が明確に国家戦略として位置づけられた点です。これにより、学校に依存し過ぎたスポーツ提供の在り方から、地域社会全体で子供たちのスポーツ環境を支えていく体制への転換が求められることになりました。
 本市においても、これまで全国的な流れに呼応して、部活動の在り方の見直しが進められ、段階的に中学校部活動の地域移行、地域展開を検討、実施しているところではありますが、教職員の長時間勤務の是正、少子化による部員不足、指導者の専門性確保など突きつけられた課題に明確な方向性を見いだせないでいるように感じますし、全国的にも、地域クラブとの連携体制が整わない、送迎や保険制度などの実務的な課題、文化部活動の受皿の未整備、それらによって子供たちが伸び伸びとスポーツなどを楽しむ時間が逆に減ってしまうのではといった保護者からの懸念も聞かれるようです。
 部活動の地域展開には移行と創造の2つの視点が必要です。単に既存の部活動を地域に委ねるだけでは、学校外での新たな機会提供や異年齢交流、障害のある子や、外国にルーツを持つ家庭の子供たちにも参加しやすい包括的なクラブづくりにはつながりません。
 スポーツ庁による地域スポーツ・文化芸術創造と部活動改革に関する実行会議の最終取りまとめを受けて、本市においても、今年度中に部活動地域展開推進計画を策定し、地域全体で子供たちを支える環境整備を目指していくことになりました。実行会議の中では、総合型地域スポーツクラブの強化と学校との連携、公共施設の開放と機能的な活用、NPO法人、企業、大学、地域人材の協働、デジタルを活用した練習支援や人材マッチング、財源や指導者確保による持続可能な運営体制の確立のような取組が求められています。
 昨年の9月議会で教育長から、中学部活動の地域移行については、国の委託事業を活用して検証し議論を進めたいと御答弁いただいておりますが、既に水泳などで実績のある民間スポーツクラブや市民体育館内に設置されている重量挙げ練習場を拠点としたウエートリフティング、武徳殿を中心に稽古が行われている剣道や柔道などの協力を得て、将来的な理想の形を描いた上で、できるところから歩み出すことが必要ではないかと考えます。
 陸上クラブなどは小学生を受け入れて、中学生になってもそのままクラブチームに残って活動するケースが増えています。いずれは高校に進学しても活動はクラブで継続することを希望する子供がいても不思議ではありませんし、実際、私が陸上の指導で関わっている明治大学では、高校の部活動に所属せずクラブチームで競技を続けていた生徒をスポーツ推薦で入学させた実績があり、今後は学校の縛りを取って、子供たちの自由なスポーツ活動がその先の人生を切り開き、必要に応じて学校名や企業名をつけて大会やイベントに参加するようなケースが増えてくると思います。
 私ごとで恐縮ですが、私が中学生のとき船木中に陸上を指導できる先生がいなかったので、1年生のときから放課後は東高に自転車で通って高校生と一緒に練習させてもらいましたが、強豪校として名をはせた市内の高校部活動と連携することも視野に入れて、既存の仕組みにとらわれず、フレキシブルに市内の中学生が将来を見据えて参加できる受皿を用意することが大切です。
 こうした地域資源を有機的に結びつけ、部活動の地域展開を青少年育成、健康づくり、地域コミュニティーの再生として位置づける総合戦略が必要だと考えます。
 そこで、改正スポーツ基本法を受けた本市のスポーツ政策の方向性について、どのような基本理念の下に進めるお考えか、以下5点お伺いいたします。
 部活動の地域展開推進計画を策定するに当たって、教育委員会の枠にとどまらず、文化スポーツ局や地域コミュニティ課、社会教育、スポーツ団体、福祉部局など、関係部門が横断的に連携して市全体としての方向性を統一する、部活動地域展開推進本部の設置ができないかお伺いいたします。これまで2年半、部活動の在り方及び地域移行に関する検討委員会で行ってきた結果を踏まえ、現時点での課題認識と対応方針を含めてお答えください。
 6月議会の小野辰夫議員の質問に対する長井教育長の答弁に、中学部活動の今後の運営については、競技種目ごとに実情に応じた形態を取って実施するとありましたが、昨年の12月議会で古川市長にお答えいただいた、子供たちが自ら進んでスポーツ・文化活動に継続して取り組めるような拠点となるクラブの設立について、新たな拠点整備のビジョンがあればお伺いいたします。
 教員に代わって活動を担う地域指導者を発掘、育成するための指導者バンク創設や、地元高校・企業OB参画を促すインセンティブの設計が必要だと考えます。特に部活動経験のある定年退職者や地域密着型企業による支援は、地域の人的資源を生かす鍵となるのではないでしょうか。人材不足を理由に問題の先送りをせず、スポーツを支える人材づくりに向けた具体的な施策が検討されているのかお伺いいたします。
 勝利至上主義や過度な練習量から脱却し、スポーツの本質である楽しさ、達成感、協働性を重視した教育的視点が求められます。
 子供主体の環境づくりとして、競技大会だけではなく、フェスティバル型イベントや他校、他地域との交流機会の創出が必要だと考えますが、課題意識はお持ちなのかお伺いいたします。
 持続可能な運営には安定的な財源が不可欠です。例えば、企業版ふるさと納税やクラウドファンディングを活用して地域スポーツ振興基金を創設し、指導者謝金や施設維持、送迎支援などに充てる仕組みを検討してみてはいかがでしょうか。参考になる事例が少ない分、失敗を恐れずスタートアップのマインドを持って創意工夫して、オリジナルのモデルをつくり上げていくしかありません。目標を決めて協力を仰ぐような支援スキームについて、今後の方針や試みがありましたらお伺いいたします。
(市長答弁)
○市長(古川拓哉)(登壇) おはようございます。
 自参改革クラブ代表の渡辺議員さんの御質問にお答えいたします。
 スポーツ政策の方向性についてでございます。
 新たなクラブの拠点整備のビジョンについて、お答えいたします。
 拠点となるクラブにつきましては、部活動の地域展開の受皿となるだけでなく、子供たちの多様なスポーツニーズに対応し、中学校卒業後も継続してスポーツ文化活動に取り組めるといった、一貫した活動環境を提供することが求められます。
 今回、改正されたスポーツ基本法では、人を幸せにする社会的インフラとして、スポーツの価値が再定義されました。人と人がつながり、地域社会の絆を育む文化としてスポーツを機能させるためには、指導者やクラブをマネジメントする人材の確保、活動資金や活動場所の確保など多くの課題を解決する必要があると認識しております。
 例えば公共施設の指定管理者などは、これらの課題に対応できる団体の1つではないかと考えておりますが、いずれにいたしましても、現在、教育委員会で議論が進められている部活動地域展開の方向性に沿って、関係機関、団体等と協議を重ね、クラブ設立に向けた検討を進めてまいります。
 次に、支援スキームの今後の方針についてでございます。
 拠点クラブの運営につきましては、安定的な財源確保が大きな課題であり、さらに部活動地域展開に関しては、生徒や保護者の金銭的負担のほか、送迎などの負担軽減も求められていると認識をしております。
 御提案の支援スキームにつきましては、先行事例も参考にしながら、クラブ設立に係る協議の中で併せて検討し、子供たちのニーズに的確に応えられる持続可能なクラブの設立、運営を目指してまいりたいと考えております。
(教育長答弁)
○教育長(長井俊朗)(登壇) 部活動地域展開推進本部の設置について、お答えいたします。
 本市におきましては、令和5年度に部活動の在り方及び地域移行に関する検討委員会を設置し協議を重ねてまいりました。検討委員会では、指導者の確保や教員との連携、また、活動場所や財源の確保などに関する課題が挙げられており、今後スポーツ庁から示される地域クラブの認定要件や費用の公私負担の割合を踏まえて協議を進める予定でございます。また、本年度は校長会や部活動専門員、文化部の顧問をはじめ、学校の教員や市内各競技団体とも連携協力に向け個別に協議しております。
 今後におきましては、本市の実情を踏まえた地域展開を実現するため、より具体的な取組が必要となりますことから、庁内関係各課や地域団体等が横断的に連携した組織の設置についても検討してまいりたいと思います。
(企画部文化スポーツ局長答弁)
○企画部文化スポーツ局長(守谷典隆)(登壇) スポーツを支える人材づくりに向けた具体的な施策について、お答えいたします。
 現在、新居浜市スポーツ協会の協力を得て、市内の各競技チーム状況を把握し、一元管理に取り組む準備を進めており、これらの情報をクラブ設立に関する協議の参考とする予定としております。
 また、教員に代わり活動を担う地域指導者の発掘を目的とした人材バンクにつきましては、現在愛媛県では公認スポーツ指導者マッチングサイトなどが活用されておりますが、各競技団体とも連携しながら、活動に賛同いただける個人や団体を発掘してまいりたいと考えております。
 クラブの設立、運営には指導者の確保は重要で、質の高い指導も求められているところでございます。人材の育成、確保を促す具体的な方策につきましても、クラブ設立に係る協議の中で検討してまいりたいと考えております。
 次に、交流機会の創出に対する課題意識についてでございます。
 現在、体育施設の指定管理者の自主事業といたしまして、幼稚園、保育園の年長児から小学校3年生までを対象とした、これからスポーツに取り組むに当たり、様々なスポーツを体験し自分に合ったスポーツを見つけてもらうことを目的とした、こどもスポーツ体験教室を実施いたしております。このような取組は、子供が自ら進む道を考える一つのきっかけとなり、教育的にも大変好評と伺っており、継続することにより子供主体のスポーツ環境が整うものと考えております。
 そのため、拠点となるクラブの設立につきましては、子供たちの学びの場として、また、子供たちが主体的にスポーツに取り組める場として、さらに御案内の勝利至上主義から脱却したスポーツの本質である楽しさ、達成感、協働性を重視した様々な交流機会の創出につきましても、子供ファーストの視点で検討を進める必要があると考えております。
(再質問)
○3番(渡辺高博)(登壇) 御答弁ありがとうございます。私はスポーツトレーニング指導の会社を15年続けております。創業当時、お金を取ってスポーツ指導を行うことに批判がなかったわけではございませんが、今では効果を求める人からの発注に支えられて事業を継続しております。
 一時代前には、やはりスポーツというのは教育の一環であって、なかなかお金を取って商業的なところに移るということに対してかなり障壁があったようなところもございまして、また、首都圏のほうがまだましで、やはり地方に行けば行くほどそういうところの壁は厚いなと感じたことはございました。
 ただ、もう時代とともに大きく変わってきているときですし、社会全体としても変わっているこの状況だからこそ、新たな歩み出しをしていただきたいなと思っております。
 先日、移動する車の中で新居浜FMを聞いたときに、3Cという言葉が出てきました。自らの意識改革、資質向上に自発的、積極的に取り組むとともに職員の能力開発、能力活用に体系的、計画的に取り組み、組織全体のレベルを上げるとのことでした。こちらはわざわざ説明しなくても理事者の皆さんが御存じの、新規採用の求める職員像、チャレンジ、コスト、チェンジ。久しぶりに苦しくても楽しかった私の創業時を思い出して、これからの若い人たちの力を借りて、ぜひ変革を恐れず突き進んでもらいたいと思いを強くした次第です。
 さて本題に戻りますけど、スポーツ基本法の改正は、単なる制度改正ではなく自治体が地域の未来をスポーツでどう創造するかを問われているメッセージだと受け止めています。スポーツは心身の健やかさだけではなく、地域の絆、世代間の交流、そして地域経済や文化の活性化にもつながる共通の土壌です。
 本市の子供たちが、放課後や週末に地域の人たちに見守られながら自らの可能性を広げられる環境を整えることは、次世代への大きな投資であり、未来への責任だと信じています。その先頭に立って、地域と一体となったスポーツ環境の整備に取り組んでいただくことをお願い申し上げ、次の質問に移らせていただきます。