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平成24年第4回新居浜市議会臨時会会議録 第1号

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ページID:0000964 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
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目次
議事日程 
本日の会議に付した事件
出席議員 
欠席議員 
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者 
開会(午前10時00分) 
市長議会招集のあいさつ
市長一般報告
日程第1 会議録署名議員の指名 
日程第2 会期の決定 
 表決 
日程第3 議案第65号 
 佐々木市長の説明
 条例制定請求代表者への意見を述べる機会の付与について 
散会(午前10時30分)


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平成24年7月26日 (木曜日)
  議事日程 第1号
第1 会議録署名議員の指名
第2 会期の決定
第3 議案第65号 新居浜市総合文化施設の建設の賛否を問う住民投票条例の制定について
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
   出席議員(26名)       
 1番    川崎 利生
 2番    高塚 広義
 3番    三浦 康司
 4番    篠原 茂
 5番    水田 史朗
 6番    太田 嘉一
 7番    岩本 和強
 8番    藤原 雅彦
 9番    佐々木 文義
 10番   大石 豪
 11番   大條 雅久
 12番   永易 英寿
 13番   伊藤 謙司
 14番   藤田 豊治
 15番   高橋 一郎
 16番   岡崎 溥
 17番   高須賀 順子
 18番   伊藤 初美
 19番   真木 増次郎
 20番   藤田 幸正
 21番   伊藤 優子
 22番   仙波 憲一
 23番   白籏 愛 一
 24番   近藤 司
 25番   加藤 喜三男
 26番   山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
   なし
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長                           佐々木 龍
 副市長                        石川 勝行
 企画部長                    田中 洋次
 総務部長                    近藤 清孝
 福祉部長                    神野 洋行
 市民部長                    工藤 順
 環境部長                      曽我 忠
 経済部長                    本田 龍朗
 建設部長                    源代 俊夫
 消防長                        村上 秀
 水道局長                       橋本 桂一
 教育長                        阿部 義澄
 教育委員会事務局長    寺田 政則
 監査委員                    加藤 哲
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長                       岡  正士
 議事課長                      粂野 誠二
 議事課副課長               飯尾 誠二
 議事課副課長               上野 壮行
 議事課議事係長            徳永 易丈
 議事課調査係長            鈴木 今日子
 議事課主任                   大田 理恵子
 議事課主任                   中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開会       
○議長(藤田幸正) ただいまから平成24年第4回新居浜市議会臨時会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  市長議会招集のあいさつ
○議長(藤田幸正) 市長から今議会招集のあいさつがあります。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 開会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 本日、平成24年第4回市議会臨時会を招集いたしましたところ、議員の皆様方には早速御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 本日提案をいたします案件は、新居浜市総合文化施設の建設の賛否を問う住民投票条例の制定についての条例議案1件についてでございます。議員の皆様方には十分御審議を賜りますようお願い申し上げまして、開会のごあいさつといたします。よろしくお願いいたします。
○議長(藤田幸正) この際、諸般の報告を行います。
 市長から報告があります。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お許しをいただきまして有限会社悠楽技の不法投棄事件への市職員の対応等職員の不祥事3件に係る関係職員の処分につきまして御報告を申し上げます。
 まず、私が代表取締役を務めております第三セクター有限会社悠楽技による不法投棄事件に関しましては、去る5月9日に、元取締役を含む4名が逮捕され、5月30日には森林公園ゆらぎの森敷地内山林に廃棄物を投棄した廃棄物処理法違反の疑いで起訴されております。さらに、6月20日には、別子山地区内山林に焼却灰を不法投棄した疑いでも2名が追起訴されております。また、法人である有限会社悠楽技につきましても、6月27日に廃棄物処理法違反の疑いで起訴されておりまして、今回の事件につきましては、市民並びに議員の皆様、さらには関係各位に大変な御心配と御迷惑をおかけいたしましたことにつきまして、改めて謝罪を申し上げます。
 廃棄物の撤去につきましては、別子山地区内山林に投棄した焼却灰は去る4月17日に、また、ゆらぎの森敷地内山林の廃棄物は6月25日に関係者立ち会いのもと撤去を完了いたしております。廃棄物による環境影響につきましては、投棄現場下流域の水質検査を初め、焼却灰撤去後の土壌につきましても分析調査を実施した結果、いずれも環境基準値以内であり、付近環境への影響は問題ないものと考えております。職員の処分につきましては、経済部次長は、不法投棄を確認しながら、結果として黙認し、上司への報告がなされなかったこと、本年1月28日の記者会見における不適切な発言、また市の公の施設の指定管理者である有限会社悠楽技への指導、監督の不適正等から、地方公務員法第29条第1項第1号及び第2号の規定により、減給1カ月、給料月額の10分の1といたしました。また、有限会社悠楽技への指導、管理責任等を問い、平成23年度当時の経済部総括次長、所管課の課長及び副課長を文書訓告、係長を口頭訓告といたしました。
 なお、私自身の処分につきましては、次回の市議会において、市長及び副市長の給料を減給する条例案を提案したいと考えております。
 次に、総務部職員が起こした傷害事件及び個人情報の保護義務違反の2件について御報告を申し上げます。
 このたびの事件及び違反は、公務員としてあるまじき行為であり、市政に対する信頼、公務員全体に対する信用を大きく失墜させたことに対し、心よりおわびを申し上げます。傷害事件を起こした職員につきましては、地方公務員法第29条第1項第1号及び第3号の規定により、停職2カ月間とし、また管理監督責任を問い、上司をそれぞれ口頭訓告といたしました。
 次に、個人情報の保護義務違反を起こした職員につきましては、地方公務員法第29条第1項第1号及び第3号の規定により、減給1カ月間、給料月額の10分の1とし、また管理監督責任を問い、上司をそれぞれ文書訓告、口頭訓告及び口頭による厳重注意といたしました。
 職員の綱紀の粛正につきましては、事あるごとに注意を喚起したところでございますが、今回の事件に対しましては、公務員倫理の確立と綱紀保持の一層の徹底を図るため、厳正に対応をいたしました。今後は、二度とこのような事件を起こすことのないよう、さらに全庁的な綱紀粛正、厳正な服務規律の徹底並びに個人情報に関する取り扱いの徹底に努めてまいります。
 以上で報告を終わります。
○議長(藤田幸正) これより日程に入ります。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第1号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田幸正) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において佐々木文義議員及び大石豪議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 会期の決定
○議長(藤田幸正) 次に、日程第2、会期の決定を議題といたします。
 お諮りいたします。今期臨時会の会期は、本日から7月27日までの2日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田幸正) 御異議なしと認めます。よって、会期は2日間と決定いたしました。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第3 議案第65号
○議長(藤田幸正) 次に、日程第3、議案第65号を議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました議案第65号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
 議案第65号、新居浜市総合文化施設の建設の賛否を問う住民投票条例の制定につきましては、新居浜市立川町116番地、近藤千年氏から、新居浜市総合文化施設の建設の賛否を問う住民投票条例を制定する請求書が、法定署名数以上の署名のある署名簿を添付して提出され、これを受理したので、意見をつけて議会に付議するものでございます。
 本議案は、地方自治法第74条第1項の規定に基づき、新居浜市総合文化施設の建設の賛否を問う住民投票条例、以下条例案といいます、の制定を求める直接請求によるものであります。
 このたびの直接請求では、署名数が法定数2,042人を超え9,469人でございました。
 以下、同条第3項、意見をつけてこれを議会に付議しなければならないの規定により、意見を申し上げます。
 まず、結論から申し上げますと、今回の条例案の制定については、時期、目的、条文から総合的に判断して、必要ないというのが私の意見であります。
 以下、その理由を申し述べます。
 まず、住民投票に対する考え方について申し上げます。
 住民投票条例制定の直接請求は、地方自治法に定められた住民の権利であります。私は、地方自治のあり方として、基本的には議会制間接民主主義と直接民主主義が並立することが地方自治の本旨に適合すると考えています。現行制度での住民投票は、地方公共団体の廃置分合、特定の重大な施策、事業を実施するために必要となる経費に係る住民の特別な負担、さらには議会と首長の意見が対立しているときに首長や議会の提案、住民の条例制定請求によって行われることがあります。私は、市長就任以来、一貫して市政運営の基本は自立・連携のまちづくりを実現することであると考え、そのために情報公開と市民参加の充実を進めてまいりました。また、参加から参画、自治への歩みを考える過程で、住民投票制度にも関心を持っていました。しかし、現行法体系では、住民投票は法的拘束力を持たない諮問的なものであり、住民投票制度は代表民主制に対する補完的な制度として採用されています。したがって、私は、住民投票を行う前提としては、議論を重ね、市民と議会、首長の関係や基本的要件と手順を定めた常設型住民投票条例の設置が必要であると思っています。今回は、個別の住民投票条例請求であり、まさに個別の判断をしなければなりません。今回の住民投票条例請求の特徴は、事業が実施設計に入り、当初予算案が議決された後の請求だということです。住民投票は、二元代表制を補完するものであり、その意味からは、議決前に行うべきであり、時期としては適切でないと考えます。さらに、請求要旨の文面からは、この請求は賛否を前提とせず、市民の声を聞くべきだとの趣旨とも読み取れます。確かに、市民自治として住民投票を求める考えの方もいらっしゃると思います。しかし、現建設案予算が議会で否決をされていれば、住民投票の請求は行われなかったのではないかと思います。つまり、現実には現建設案に対する反対署名活動の要素が強かったと受けとめています。その反対の意思は、大型と言われる公共施設はとにかく反対、大ホールや体育施設を先に整備すべき、維持管理費が問題、美術館や劇場の仕様に異議あり、さらには市政各般に対する不満、それらの気持ちが入りまじっているところにあります。住民発議による個別型住民投票条例の請求にこのようなさまざまな気持ちがまじり合うことはあり得ることだと思います。しかし、それだけに実施に対しては総合的な判断が求められており、私としては住民投票の実施は必要ないと判断いたしております。
 以下、これまでの経緯や反対論、条文に対する意見などもあわせて申し上げます。
 次に、総合文化施設建設の必要性を改めて申し上げます。
 文化芸術を創造し、享受し、文化的な環境の中で生きる喜びを見出すことは、人々の変わらない願いである。また、文化芸術は、人々の創造性をはぐくみ、その表現力を高めるとともに、人々の心のつながりや相互に理解し、尊重し合う土壌を提供し、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであると平成13年に成立した文化芸術振興基本法の前文にうたわれております。このように、文化や芸術は、単なる個人の私的な楽しみというよりは、社会全体に恩恵や潤いをもたらす多面的な公共性を持つものであり、市政にとっても重要な政策課題であります。過去、本市におきましても、郷土美術館や市民文化センターなど、文化の拠点施設を整備してまいりました。しかしながら、施設の老朽化や新たな機能が必要となったことから、本施設を建設することで、さらなる芸術文化の振興を図ろうとするものです。これまで芸術や文化にかかわる政策は、ともすれば不要不急の政策と言われ、福祉施策や産業振興、環境施策等市民生活に直結する政策課題に比べて優先度が低いと見られがちであったことは否めません。私が議員になった25年前に、大学教授から聞いた話があります。それは、美術館を建てる前にやるべきことがあると言われるのは当然である。その象徴がトイレの水洗化であり、自宅のトイレが水洗化されてないのに美術館でもあるまい。地域の水洗化率が、少なくても50%を超えることが美術館建設の前提とも言えるという話です。芸術文化と生活文化、市民の皆様の気持ちをよくあらわしています。25年前の公共下水道普及率は14.3%、現在の新居浜市の公共下水道普及率は57.7%、合併処理浄化槽を含めた水洗化率は65.9%になっています。私は、平成24年度の施政方針で、今年度を未来への継承の年と位置づけたのは、先人に感謝しながら、これまでの新居浜市の歩み、新居浜市にしかないすばらしさを未来へと継承していきたいとの願いからです。次世代を担う子供や若者たちに、今我々は何ができるのか、何を残していけるのか、次世代への投資という意味での施策の一つがすぐれた文化の継承であり、芸術に触れる機会の提供であります。この総合文化施設を通して、歴史の中に芸術文化の種をまき、この種が10年後、20年後、私たちの次の世代がこの町を支えていくころには、新居浜市に確実に芽を出し、根を張って、新しい芸術文化の花を咲かせてくれるものと確信しています。
 次に、計画策定のこれまでの経緯について申し上げます。
 この計画は、昭和49年6月の美術館建設についての市議会請願採択に始まります。本格的な検討が始まって以来、昭和60年には美術館構想懇談会、平成8年から平成15年にかけ美術館建設市民会議、芸術文化施設検討委員会、さらには委員すべてを公募の市民の皆様で構成した芸術文化施設市民会議を設置し、御報告や御提言をいただいてまいりました。さらに、昭和56年の第二次長期総合計画から第五次までの長期総合計画、さらには平成15年の新市建設計画に掲げ、中心市街地活性化基本計画や都市計画マスタープランの中でも最重要課題の一つとして取り上げてまいりました。あわせて、財源確保に向けた取り組みの一つとして、昭和60年には文化振興基金条例を制定し、現在まで約18億3,000万円の資金を積み立ててまいりました。この中には、新居浜文化協会を初めとする市民の皆様からの多くの浄財も含まれております。平成12年3月には、新居浜市美術館建設市民懇談会及び市議会、文化・学園都市調査特別委員会からの報告があり、この中で美術館機能の中に音楽、演劇などの機能をあわせた複合機能、複合施設が望ましいとの方向性が示され、私もその年の11月の市長選挙で公約に掲げ、以降、毎期の市長選挙でもマニフェストや選挙公報に明記し、施設建設に向けて計画を進めてまいりました。途中、平成16年災害により計画延伸になったこともありましたが、紆余曲折を経てやっとここまで来たという思いがあります。
 このような経緯を経ながら、本件については長年の市政課題であり、市の最重要課題と位置づけ、議会におかれましては特別委員会を設置され、活発な議論をいただき、十分な審議を尽くしていただいたものと考えております。行政においても、単独の美術館建設計画、区画整理事業から現在まで、多数の職員がかかわってまいりました。この間、反対署名活動や議会に対する反対陳情や請願もなかったように、施設建設に対する多くの待望論は聞いてまいりましたが、大きな反対世論は感じていませんでした。この施設建設については、時には立ちどまり、修正もしながら、丁寧に議論を重ね積み上げてきた計画であります。
 次に、現在の建設案について申し上げます。
 現在の建設案は、市民提言をもとに、専門家のアドバイスや議会の議論をいただき、総合文化施設建設委員会で協議を繰り返して集約されたものです。現建設案では、新居浜駅前土地区画整理事業で整備された新居浜市土地開発公社所有地を買い戻し、敷地面積1万1,572平方メートルに施設面積7,340平方メートルの施設を建設しようとするものです。概算総事業費は63億5,000万円となっています。この財源は、積立金、国からの交付金、合併特例債と一般財源です。また、施設を維持管理する費用として、年間約1億6,000万円が見込まれています。施設内容としては、地下を含めた3階建てで、2階には美術館フロア、地下には小劇場があり、1階中央部分には太鼓台を常設展示し、産業遺産などの地域文化を紹介します。創る・学ぶ・育むをキーワードに、美術文化の創造、にぎわいづくりの拠点、誇るべき新居浜文化の発信を目指しています。現建設案予算措置としては、まず平成22年9月議会に設計予算を提案いたしました。これについては、議会から修正案が出され、設計業者の選定方法等の見直しをした後、同年12月に提案した1億8,900万円の設計予算(継続費)について特に異議はなく、議会議決をいただきました。この時点で、建設場所、基本理念、基本構想、将来負担については同意を得られたと思っています。さらに、平成24年度当初予算では、土地の買い戻し17億1,000万円、2カ年39億円の継続費を設定し提案をいたしました。土地の買い戻し予算については特に異議はなく、継続費についての減額修正提案はあったものの、建設そのものに対する白紙撤回の論議は少なく、今後の議会議論の中で克服していく課題と考えていました。継続費減額修正案につながった、基本構想時に約50億円の総事業費と申し上げたことについては、基本設定の甘さをおわびし、他の増額要素の御説明をいたしました。なお、総事業費約63億5,000万円に対する継続費の補正予算の提案は、住民投票条例制定請求の結果が出るまで保留としています。
 署名活動を通じて、市民の皆様の関心も高まり、まちづくり校区集会などを通じて市民の皆様のお気持ちを再確認することができました。
 以下、代表的な反対意見に対する私の考えを申し上げます。
 1点目は、計画を知らなかった市民の皆様が多いから住民投票を実施するべきではないかとの意見についてです。
 市民の皆様へ計画内容をお知らせすることは、行政の責務であります。これまで、市のあらゆる広報手段を通じて計画内容の周知に努めてまいりました。毎年行っているまちづくり校区集会や団体への説明会などでも必ず説明をしてまいりました。議会の議論も傍聴、議会中継、報道によって取り上げられてきたところです。現建設案については、平成23年12月議会で内容を明らかにし、市政だよりで開催を広報した市民説明会を平成24年1月15日に行っています。今後とも、市民の皆様への情報提供は、積極的に行ってまいります。
 2点目として、多額の費用をかけてなぜ建設するのか、ほかにやるべきことがあるのではないかとの意見についてです。
 財源確保が重要であるからこそ、これまで計画的に基金の積み立てを行い、国への要望、提案を重ねながら、国の交付金等の財源確保に努め、合併特例債を活用することで、現在と将来にわたって市民負担を軽減することが可能となりました。17億1,000万円の土地の買い戻しは、いずれにしても必要な経費です。建設費がすべて一般財源であれば、確かに施策の選択肢は広がりますが、そうではありません。市民要望は多岐にわたり、これで十分ということは常にございませんが、私としては、この12年間、ごみ処理施設、高齢者福祉施設、保育所整備、小中学校耐震化、土地区画整理事業、道路・公園整備など、やるべきことを先にやってきたという自負もございます。
 3点目として、美術館の仕様や小劇場の客席数、太鼓台ミュージアム等への意見についてです。
 これらの件については、これまでも建設委員会や議会、市民説明会で繰り返し議論を重ねてきているものです。文化施設は、体育施設と違い、広さ等のルールはなく、利用される方々のいろいろな御意見があることも事実であります。御意見や御質問にはこれからも一つ一つ丁寧にお答えしてまいります。
 4点目として、年間1億6,000万円の維持管理費が多額ではないかとの意見についてです。
 私は、将来にわたる新居浜市の文化創造の拠点であり、近隣他市にない誇れる施設の運営を通じて、新居浜市の文化力を高め、子供たちの情操を高めていくためには、必要な予算であると考えています。このことは、建物の設計段階で、施設を建設すれば、施設に見合う維持管理費が必要であることは、他の施設の維持管理費からも明らかであり、他の文化施設、体育施設においても、年間1億円を超える予算措置をしています。これまで行政経営改革に取り組み、将来負担比率や経常収支比率等の財政指標も健全であり、施設建設によって市民の皆様に新たな負担を求めることはございません。
 以上のような御意見については、御説明すれば十分御理解いただける内容であり、これらを理由に住民投票を行う必要はないと考えます。
 次に、条例案の条文上の主な問題点について申し上げます。
 第15条において、投票結果を尊重するものとするとしながら、住民投票の成立要件に関する規定が設けられていません。今回の直接請求は、議会において予算案の可決後に住民投票を行うことから、低投票率で投票結果の尊重を求められても、そのままこたえられないこともあると考えます。
 第7条第3項の規定では、投票用紙の反対欄にマルの記号を記載した投票人は、さらに見直しての建設か、建設廃止かのどちらかにマルの記号を記載できるとなっていますが、現在の建設計画の何をどのように見直すのか、具体的な見直し案を提示しないまま市民の皆様に意見を問うことは無理があります。さらに、その投票結果の尊重を求められても、実質的に対応が難しいと考えます。また、将来の維持管理費負担を判断材料とする場合は、現建設案、見直し案、いずれにしても維持管理費負担があり、あいまいな選択肢の設定だと考えます。私は、住民投票条例の基本的必須条件として、成立要件の明記、二者択一のわかりやすい選択が不可欠だと考えています。それをどう規定するかに請求者の意思があらわれていると解しますので、条例案では条文上からも問題があり、適切でないものと考えます。
 今回の住民投票条例制定請求の署名や現建設案での要望署名を通じて、総合文化施設建設に対して、賛成、反対、要望、さまざまな御意見があることを再認識することができました。これまでも市の重要施策につきましては、情報公開に努め、説明責任を果たすことを心がけてまいりましたが、これらの署名活動によって、これまで関心の低かった市民の皆様にも関心を持っていただき、計画内容を知っていただくことになったことは確かです。私や職員もこれまで以上に総合文化施設について説明をする機会がふえました。恐らく議員の皆様もそうではないでしょうか。その意味では、署名活動によって、市民の皆様の関心と理解を広げていただく大きな役割を果たしていただいたと思っています。まさに、市民の皆様の力は大きいと感じています。私は、住民投票条例制定請求に示された市民の皆様の御意見、現建設案に賛成する市民の皆様の声、これらを真摯に受けとめながら、市長並びに議員各位が判断を行うべきものと思います。今後も行政として、市民の皆様や議会に対して、丁寧な情報提供を行いながら、総合文化施設建設に向けて鋭意取り組んでまいります。市民、議会、行政が一体となって、より一層の市民参加から参画、自治への歩みを進める新居浜市であってほしいと願い、私の意見とさせていただきます。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(藤田幸正) 議案第65号、新居浜市総合文化施設の建設の賛否を問う住民投票条例の制定については、地方自治法第74条第4項の規定により、条例制定請求代表者に意見を述べる機会を与えることになっております。
 お諮りいたします。条例制定請求代表者への意見を述べる機会の付与については、お手元に配付のとおり、7月27日午前10時から議場において30分以内とすることに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田幸正) 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明27日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午前10時30分散会