ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

平成27年度第6回市政モニター会議議事録

現在地 トップページ > 組織でさがす > 企画部 > 秘書課 > 平成27年度第6回市政モニター会議議事録

本文

ページID:0024712 更新日:2016年3月11日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

平成27年度 第6回市政モニター会議 議事録

●日 時  平成28年2月23日(火曜日)9時30分~11時30分

●場 所  新居浜市役所 3階 応接会議室

●出席者  (市政モニター)11名
         (新居浜市) 新居浜市長
                  (事務局)秘書広報課長、広聴係長

●欠席者  (市政モニター)7名

●会議内容

市長あいさつ

市長講演「平成27年度の取り組み状況及び今後の取り組みについて」

  市長より説明(約35分)

モニター意見発表

【課長】続きまして、モニターさんから今年度の市政モニター活動に参加してのご感想・ご意見などを発表いただきます。問題解決のための率直なご意見、ご提言をいただけたらと思います。また、今年度の活動内容以外でも市政について何かお気づきの点があればお願いいたします。

【モニター】市政モニターに参加して、市政だより等で見聞きしているつもりであったことも、実際に現地視察に行って話を聞くと、色々と見えていなかったことがわかり、とても勉強になりました。例えば、あかがねミュージアムは、地下駐車場があるものと思いこんでいたので、実際に行って地上駐車場だけだとわかりました。また、別子山地区についても、観光で行くだけでは考えることがなかった、過疎化や空き地についての問題を説明を受けた上で現地視察をすると、本当に大変な問題だと理解できました。ものづくり産業振興センターについては、名前だけで実際にどんな施設か知らなかったのですが、施設の規模の割に利用者数が少ないのではないかと思いました。その人数が現状のニーズを示す数字なのか、それとも求められているものと全然噛み合っていないために、その人数に留まっているのか、リサーチが必要なのではないでしょうか。良い設備でしたので、もっと活用されないともったいないと思います。
 今は、インターネット等で色々な情報を知ることができますが、やはり「見て」「聞いて」ということがいかに大事かということがよくわかりました。

【市長】あかがねミュージアムの地下駐車場については、当初計画をしていたのですが、工事費の関係で地上駐車場のみとなりました。駐車場が少ないとのご意見もあるのですが、駅南にも新しく駐車場ができましたので、イベント時などは駅南の方も利用していただくようにしています。別子山については、現地に行っていただいてわかるように、過疎化、人が少ないということが問題となっています。目玉となるような産業もないので、林業の活性化など地域の産業振興につながる施策を行っていきたいと考えております。ものづくり産業振興センターについては、ご指摘のとおり利用者が少ないのが現状です。今後は、隣接の市にも利用を働きかけるなど、利用者の増加に努めていきたいと思います。

【モニター】2年間色々と視察等させていただき、ありがとうございました。視察に行った中では、別子山地区が一番印象に残りました。知らないこと、思わぬことが本当にたくさんあり、私自身も勉強になりました。これを我々の地域に持ち帰って、「市長はこんな取り組みをしているよ」と伝えて、自治会や校区の活動に生かしていきたいと思います。

【市長】ありがとうございました。現場を見ていただいて、色々と感じられたのではないかと思います。これからもまた、意見をいただけたらと思います。

【モニター】 施設見学や会議の内容についての意見は、それぞれの機会で述べさせていただきました。モニター会議以外の話になりますが、先日、特定健診及びがん検診を受診しまして、がん検診は無料化されたこともあり、かなり賑わっていて、受診率が向上しているように見受けられました。一方、特定健診の受診率は全国的にまだ低いようです。その活路を市町村も色々と研究していると思いますが、国の目標受診率50%程度に対し、現状は20%程度、高いところで30%程度というのが、ここ何年もの現状です。保健センター等では、健康ウォークや健康づくりポイント事業、365分の1事業の推進など、色々な事業に取り組んでいて、そのことには敬意を表しますが、この辺で大きな政策的判断として、例えば特定健診の負担金500円の無償化を導入してはどうでしょうか。私が言うまでもなく、既に各関係機関で議論されていることと思いますが、近隣市町村とも足並みを揃えた形で無料化を推進いただけたらと思います。特定健診の無料化は、低所得者などの受診の機会が少ない方の受診機会を増やすことで、病気の早期発見、さらに医療費の削減にもつながります。経費的にも、私の試算ですが特定健診の費用として8千万円程度もあれば、十分可能ではないかと思います。いろんな課題もあろうかとは思いますが、是非とも早期の無料化実現に向けての政策的判断をお願いしたいと思います。

【市長】ご指摘のとおり、特定健診の受診率が非常に伸び悩んでいるということで、我々も苦慮しているところです。西条市では既に無料化していますので、新居浜市でも、という意見は以前からありまして、今後、検討していかなくてはならないと考えております。 介護予防として色々な健康づくり事業を実施していますが、どれも参加が少ない、というのが現状です。
 「自分の健康は自分で守る」という意識付けが、まずは一番大事ではないかと思っておりますので、もし健診を無料にすることで、その意識が向上する、ということが想定されるのであれば、まさに検討させていただきたいと思います。

【モニター】初めは「市政モニターって何だろう」という気持ちがありましたが、実際に会議に参加して、色々なところを見て、知って、とても勉強になりました。もっと多くの人が、このような機会に恵まれると、新居浜市はもっと良くなるのではないかと思います。私は、モニター会議が終わった後は、アンケートに答えるだけでなく、一人でも多くの方に伝えるということが大事だと思い、いつも友人や校区の方に話をして意見を聞いています。今年度の内容では、まず別子山地区については、皆、とても良いところだと知っているのですが、やはり交通の不便さを問題として挙げていました。あかがねミュージアムについては、皆、何のためにできた施設かよくわかっておらず、何かのイベントがないと行けないと思っているようでした。私は美術品にとても感動したので、新居浜にこんな素晴らしい美術品がある、ということを伝えると、「それならば子どもを連れて行って見よう」という意見もありました。地域コミュニティ再生への取り組みについては、この場でモニターの皆さんと色んな話をしていくうちに、各地区の抱えている問題や他の地区の取り組みの良いところを知って、自分の校区に持ち帰って報告できたことがとても良かったと思いました。産業振興への取り組みについては、残念ながら30代、40代のお母さん方には、ものづくり産業振興センターの存在が全く知られていませんでした。そのような施設があって、自分の子の就職に役立つのなら、ぜひ利用したいとの意見がありました。
 2年間、見て知った多くのことを今後も生かしていきたい、また新居浜市に対しての興味を失わないように、これからも市政への関心を持っていきたい、と思います。

【市長】ご指摘のとおり、別子山まで、また別子山に入ってからの道路については、まだ一車線で道の悪い部分もあるので、県と一緒に整備に向けて努めていきたいと思います。あかがねミュージアムについては、昨年11月から12月にかけて実施した展覧会では、かなり全国的にも素晴らしい美術品が集まっていましたが、今度3月から実施する展覧会でも、大阪市立美術館が所蔵する住友コレクションが展示されますので、また見に来ていただけたらと思います。あかがねミュージアムを利用して、1年に1回であっても、新居浜にいながら全国的、世界的にも素晴らしい美術品に出会えたら、また、地域の方々や子どもたちの絵の展示やピアノの発表会などにも大いに使っていただけたら、と考えております。また、各自治会の取り組みをこのモニター会議で紹介し合って、情報交換できたということですが、各地域では色々な苦労をしながら、色々な新しい取り組みをしていただいています。今後も情報交換をしながら、新しい取り組みを行っていただけたらと思いますが、最近では自治会加入率の低下が大きな問題となっていますので、各地域で加入率の促進についてもご協力をいただけたらと思います。ものづくり産業振興センターなどの施設の存在を知らなかった、という点については、PRが足りないということだと思いますので、今後ともPRに努めたいと思います。

【モニター】別子山地区の件やあかがねミュージアムについては、皆さんが言ってくださったので、私からは要望というか、お願いをしたいと思います。現在、私は地域の見守り推進員と、地域環境美化活動にも取り組んでいます。最近では高齢者の方が多くなって、自分の身の周りのこともできないので、他人のお世話も当然できないという理由から、自治会に加入しない方が増えています。そのため、お世話役ができる人に色々な役が回ってきてしまい、負担が大きくなっています。市の方もこのような現状を考えて、特定の方にたくさんのお世話役を押し付けないようにお願いしたいです。また、環境美化活動における花の種や苗などの材料費、管理費等の予算は、組織の体制維持からも一定期間の永続性を持ってお願いしたいと思います。国体が近いからする、国体が終わったらしない、というようなことのないようにお願いします。

【市長】見守り推進員や地域環境美化活動に色々と取り組んでいただいており、誠にありがとうございます。世話役の件ですが、自治会の加入者が減ってきて、高齢の方が多くなり、お世話をしていただける方がどの地域でも本当に少なくなって、決まった人ばかりがずっとお世話をしている、というのが現状となっています。この問題も、まずは自治会加入者を増やして、若い方にもっと自治会に加入してもらうことで、なんとか地域を盛り上げていこうという態勢を、皆で考えていかなければならないと思っております。これは各自治会で共通の課題ですので、また連合自治会とも相談させていただいたらと思います。それから、花いっぱいのまちづくり事業の予算の件ですが、これは昨年から始めた事業で、当面は、えひめ国体を目指して頑張ろうということですが、国体が終わったらやめる、というつもりはありません。これについても、苗や道具は市から支援させていただきますので、引き続き地域の皆さんにお世話をお願いできたらと思います。

【モニター】私は数年前から自治会活動等色々としていますが、石川市長の就任以来、市政が非常に「見える化」されてきたと感じました。今回も色々とお話を聞きましたが、その中身も非常に革新的、先進的で新しいことをどんどんやっていこうという姿勢が伺えました。新居浜市も変わっていくのではないかという気がしています。特にコミュニティの再生と新居浜市の再生については、大いに期待していますので、是非住みよいまちづくりを目指して、これからもお願いしたいと思います。
 今年度のモニター会議で感じたことについてですが、ものづくり産業振興センターについては、現在のやり方では効果が少ないのではないかとの懸念を抱きました。従来の技術を磨くことは、経験を積むことによって可能ですが、新居浜市では大企業に「おんぶに抱っこ」の精神が非常に強くて、鉄工所などでも大企業の補修等の仕事は一生懸命されていても、自分たちが独自に新しいことをしようという気風が少ないと言われています。これからの人口減少を食い止めるには、大学を卒業した人たちに新居浜へ帰ってきてもらう必要がありますが、そのためには、従来の技術の伝承だけでなく、やはり実験室と言うか、開発型の施設、場所があるとよいと思います。この辺りをもう一工夫したら、さらに盛り上がるのではないかと思います。

【市長】おっしゃるとおり、今までの新居浜市は住友グループに「おんぶに抱っこ」で、地域中小企業は住友と一緒にメンテ、補修等をやっていけば何とかやっていけるという気風がありました。これからは、新居浜市も住友とさらなる連携強化を図りながらも、なおかつ新たな事業、創業を考えていかないとやっていけない、という思いを持っております。そういう意味では、ものづくり産業振興センターについても、今は基礎的な技術の研修が中心になっていますが、もっと先端的な技術を研修する、あるいは開発をする、またそれを東予産業創造センターとも一緒になって行うとか、そういうことも考えていかないといけないと思います。新たな取り組み、例えば、先ほど説明いたしましたが、水素社会実現に向けた関連技術の研究を、住友化学や愛媛大学とも連携して取り組んでいこうとしていますが、そのような新たな取り組みを行って、優秀な技術者に新居浜へ帰って来ていただく、そうしないと新居浜は生き残れない、と考えておりますので、また皆さんからも色々とご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

【モニター】1年間、色々と施設見学等させていただいた中で、私も、ものづくり産業振興センターが一番気になりました。受講している人が少ないと思います。名前は「ものづくり」となっているけれども、何か物を作っている訳ではなく、ただそこで色々な技術を学んでいる状態ということですが、あれだけの設備があれば、ある程度の物は作れると思いますので、そこで何か物を作って利益につなげるような方向に持っていってはどうかと思います。それから、第4回会議での自治会未加入の問題ですが、自治会の世話役が色々と加入を促しても限界があるように思います。あまり執拗にお願いすると、利害関係が生まれてトラブルになる恐れもあります。その辺りを配慮して、行政からも何かフォローをしてもらえないか、という点、それから高齢の方が増えてきたことで、そのお世話をしている民生委員の補佐をするような人も必要になってくるのではないかと思いますが、この辺りが気になりましたので、お聞きしたいと思います。

【市長】ものづくり産業振興センターについては、先ほどから色々と意見をいただきましたので、早速センターとも相談して、何か新しい手立て、やり方を検討したいと思います。自治会未加入者の増加の件ですが、これは現在、市の連合自治会の中でも大変な問題となっておりますし、各地域の校区懇談会でも自治会への未加入とごみの問題については、毎年必ず議論となっています。古くて新しいというか、未だに解決できていない問題です。確かに、一人暮らしのお年寄りが地域に非常に多くなって、自治会に入ったら役員ができないから入りません、ということが多くなっています。かといって、先ほども意見がありましたように、一人の方にずっとお世話役をやっていただくわけにもいかず、本当に難しい問題です。皆さんや連合自治会と一緒に知恵を出し合って、何とか平成28年はいい方法を見出せたらと思います。一時、自治会に加入しないとごみステーションにごみを捨てられないようにしてはどうか、との議論もありましたが、そうしますと今度はどこにでも捨てられたら困りますし、たまたま新居浜市はステーション制度を採っていますけれど、ごみの収集は本来は市の義務ですので、それも難しい。この問題については今のところ中々いい案がありませんので、来年度はこの問題を徹底的に議論していかなくてはならないと考えております。またいい案がありましたら、校区でご提案いただいたらと思います。

【モニター】自治会は大変です。どうやったら自治会に入ってもらえるのか。

【市長】例えば自治会費、月500円のところが多いと思いますが、これをもう無料にして、必要な経費は市で負担する、という案もあるかと思います。ただ、500円の負担が大きい、という理由だけで加入しない方はあまり多くはない、お金の問題だけではないという気がいたします。お金を払って、役員をしてまで自治会に入るメリットはない、という言い分が一番多いようです。

【モニター】実際に、入るメリットというのはないですよね。私はいつも、ごみの問題とか、防犯灯の問題とか、そういう目に見えるものを例に挙げて、自治会が管理しているから利益を受けられるということを説明するのですが、「市民税を払っている」と言われると、それで終わりです。

【市長】防犯灯の電気代を市が負担するようになった経緯を申しますと、元々は自治会が負担していましたが、未加入者も防犯灯の恩恵を受けているではないか、という議論がありました。確かにその通りで、自治会に加入しておらず電気代を負担していない人も防犯灯は利用している、それならばもう防犯灯の電気代は市で負担しましょう、ということで、ちょうどLED化によって電気代が安くなるということもありまして、今のような形になりました。この問題については、色々と議論があるのですが、なかなか妙案というのがないので苦慮しているところです。太鼓台があるから自治会に入りたくない、という方もおりまして、それぞれの地域によっても違う面がありますので、市でも議論してまいりますが、地域の皆さんにも一緒に考えていただきたいと思っております。

【モニター】1年間、色んな勉強をさせていただきましてありがとうございました。その中で感じたことや意見については、既に皆さんの発表の中で大分出てきましたので、簡略に申します。自治会の問題については、やはり市の方で自治会費など負担できるところは負担してもらって、できるだけ未加入者を増やさない、自治会に加入しやすい状況をまずは作ってほしいと思います。そうでないと未加入者がどんどん多くなって、いずれはそのために市が使う経費の負担の方が大きくなってしまうのではないかと思うのです。それを防ぐためには、市も積極的に費用面の補助を行っていく必要があると思います。それから、ものづくり産業振興センターについても、皆さんがおっしゃるとおりだと思います。それからもう一つ、部署を担当する市の職員についても申し上げますと、皆さんどれだけの専門的知識を持っているのか、どれだけ行政として指導できているのか、その点が疑問に思います。市の職員は専門職を除いて、何年かごとに部署をローテーションしていますが、その辺りの人事配置の問題についてもお聞かせいただきたいと思います。それから、ものづくりとも関連しますが、市の重要な施設であったはずの工業試験場が今年度で廃止されるそうです。その廃止の経緯と、施設内の機械設備を今後どのように処理していくか、スクラップにするのか、それとも活用するのか。また施設の跡地をどのように活用するのか、ということをお伺いしたいと思います。工業試験場は発足した当時、新居浜市で一番重要な施設として花形的な存在でしたが、年数を重ねるごとに住友各企業が自社で同様の試験分析が可能となり、徐々に価値が薄れていきました。その段階で、市の職員が対策を行ってきたかどうか、対策を行わず先送りしてきたために、どうしようもなくなり閉鎖してしまう。工業試験場のみならず、他の施設でもそういうことがあり得るのではないか、我々の目に見えない部分で同様のことがたくさんあるのではないか、との懸念がいたします。そのようなことがないように、改革すべきことは先送りせずにどんどん改革して、市全体で手遅れにならないような処置に取り組まないと、最終的には非常に無駄な投資をしてしまいかねません。投資しておきながら活用しない、ものづくり産業振興センターについてもその恐れがある訳です。そういうことをこれからはしっかりとやっていただきたいと思います。

【市長】まさにおっしゃる通りだと思います。ただ、ものづくり産業振興センターについては、基本的に「公設民営」ということで、市が当初の建物や機器の設置を国の補助金を用いて行い、その後の運営は一般社団法人である新居浜ものづくり人材育成協会が行っていく、という施設です。そのため、市として「こうしたらいいのではないか」等の相談や支援はしていかなければいけませんが、主体はあくまでも協会の方にあります。今まで具体的に市から補助金を出したとか、そういうことはありません。しかし、ご指摘のとおり、今のままでは将来的に市の支援が必要となる状況になる可能性がありますので、協会と協議しながら「ああしてはどうか」等、将来の方向を探っていかなければならないと考えております。そして、市の職員の中にどれだけ専門知識を持ち、指導的立場になれる人材がいるのか、という点ですが、このような経緯から、市は運営にはあまり関わっていないというのが事実であります。そういう意味では、市ももう少し運営面でも指導ができるような体制を作っていかなくてはならないと思いますが、基本的には民営ということですので、ご理解をお願いいたします。そして工業試験場、これは市営になりますが、今年度末をもって廃止とさせていただきました。こちらの試験場は、何年も前からコンクリートのテストピースの破壊試験がほとんどで、鉄鋼の曲げ、のばしなどの機械的試験もやっているのですが、市外の方からの要請ばかりになっていた、ということを実態として聞いています。本来は、新居浜市内の鉄工関係の方々の要望に基づいてできた施設ですが、今ではその本来の業務がほとんど行われていない、また今では鉄工関係の検査は、住友重機さんに新たに試験場ができていましてそちらでやることができますし、コンクリート関係の試験も、泉川にあります愛媛県東部生コン協同組合でもできます。市内の各鉄工関係の方々に相談しても「なくても構いません」との意見でしたので、まさに「不用なものは見直す」の精神から、今回廃止の決断をさせていただきました。確かに、その時々に時代に合った必要な改善をしてこなかった、そのために民間に新しい施設ができて不用となった、ということは言えると思います。同じようなことが、今後ものづくり産業振興センターにも言えるのではないかとの意見をいただきましたので、早いうちに手を打たなければならないと考えております。

【モニター】この1年で色々なところを見せていただきまして、色々と感じたことや意見は既にほとんど他の皆さんに言っていただきました。1つだけ申し上げますと、最初に行った別子山地区、ここは過疎化も進んでいて大変な問題だと思うのですが、今後具体的にどのような対策を進めていくのかを、ぜひお聞かせいただきたいと思います。本当に、近々にやっていかないとどうにもならないのではないかという不安がありますが、どうでしょうか。

【市長】今も地域で、別子山未来プロジェクトや色んな検討委員会を作って、「こうしたらよい」などと色々議論をしていただいていますので、私としては、基本的に別子の皆さんが考えてくださったことを、市が一緒になってやっていく、というのが基本だと考えております。ただ、今までもかなり長い間色んなことを議論していただいておりますが、なかなか結論がでないというのが実情だと思います。市として、来年度まず取り組みますのは、私はやはり別子の林業を活性化させなければならないと考えておりますので、ヒノキやスギが生長している市有林を皆伐あるいは間伐して、それを加工して何か業を成すようなことを、住友林業さんの協力もいただきながら、できないかと考えております。そのために必要な予算も組みまして、来年度市有林の調査をして、林道をどうするか、また搬出をどう行うか等の計画を策定したいと考えています。これからは木材が見直されるとも聞いておりますので、一つにはそれを進めていきたい、それがベースになるべきではないかと私は思っております。ただ、別子の皆さんの思いはまた違うところもあろうかと思いますので、そこは一緒にすり合わせていきたいと思います。それから、別子の中学校の再生ということで、新居浜から来年度は5人通っていただいて、別子の町を活性化させる、将来はできたら全国からそういう山村留学生を集めていきたいと考えております。市としては、このようなことをやろうとしておりますが、あとは別子山の地域の方から、「こういうことをやりたい」ということがありましたら、それは全面的にバックアップしていきたいと考えております。

【モニター】2年間市政モニターをさせていただきまして、様々な問題とそれに対する時代に合った行政施策を学習しました。特に地域コミュニティの問題は、以前から我々も取り組んでいるものの、なかなか解決に向けた秘策がない、永遠のテーマという感がありますが、やはりこの問題も、時代が変わってしまって昔のコミュニティのやり方というのは通用しなくなっている、これからは時代に応じたやり方を、住民と行政が一緒になって考えて取り組んでいくべきではないかと感じました。それから、市長の話にありました人口ビジョンですが、確か昭和53~55年頃は人口が13万5千人だったと聞いたのですが、これからはどんどん減っていって、2060年には7万人だったり9万人だったりとの現実の数字を見まして、私ももし就職の際に市外に出ていれば、家族も含めて新居浜市の人口はその分マイナスになっていただろう、などと考えました。ではなぜ今、新居浜にいるのかということを考えると、地元だからということもありますが、やはり働く先があるから新居浜に住める、働く先がなければ皆どうしても市外に出ざるを得ない、ということが現実的な問題としてあると思いました。ですから、素人考えで申し訳ありませんが、まずは働く先と子育て支援をしっかりやっていただく、それが人口減少対策につながるとのではないかと思います。また、新居浜駅周辺設備の整備についてですが、非常に綺麗になって、他市の方にも驚かれたりして嬉しいのですが、やはり駅南から北へ行くのにどうしても遠回りをしないといけないという問題が残っています。できれば南北をつなぐ幹線道路を整備してほしいと以前から要望していまして、考えてくれているとの回答もいただいてますが、具体的にどうなっているかということを聞きたいと思います。また、駅から東側に行ったところの踏切ですが、踏切での渋滞は解消したものの、その50メートル程先の信号のところでやはり渋滞するという新たな問題が出てきているので、利便性はまだ今一つ良くないとの印象です。この辺りも色々と考えて取り組んでいただけたらと思いました。

【市長】人口ビジョンの件ですが、昭和55年頃は13万2千人ということで新居浜市の人口のピークであったと思います。それが、先般の平成27年度国勢調査集計速報値では12万人を切っていると聞きまして、もちろん住民票の数字ですともう少し多くなりますので12万人は超えるのですが、私も少し寂しい気がいたしました。そして、将来はまだまだ減っていくということで、なんとかそれを止めようというのが、この総合戦略です。おっしゃるとおり、まずは働く場所がないとどうにもなりませんので、雇用を確保するために企業誘致や住友各社との連携強化、新しい産業の創業支援などを行ってまいります。子育て支援については、子ども医療費の無料化や保育料の負担軽減などに取り組んでいかなければならないと考えています。雇用の創出についてですが、1つには一度新居浜から出て行った若い人が戻って来てくれるような、若者が魅力を感じる働き場所を探していかなければならない、ということが言えると思います。市内にも鉄工関係など中小企業がたくさんありますけれども、なかなか人が集まってくれませんので、そのような若者にとって魅力的な職場づくりが必要となっていると思います。次に新居浜駅周辺整備についてですが、新居浜駅菊本線の南北をつなぐ延伸の計画は当初からありましたが、当初は鉄道の高架化の計画もあったことから、それとの整合性を図る必要があり、現状は総合文化施設までで止まっております。鉄道高架は難しい状況となりましたので、そうすると新居浜駅菊本線をアンダーパスで駅南北をつなぐしかないのですが、その場合かなり掘り込まないといけないので、東西が分断されてしまうという問題があります。南北をつなぐ道路については、このまま新居浜駅菊本線を延伸するのか、それとも西側の宗像筋線を拡幅するか、あるいは国領高木線を拡幅するか、それは地域住民の方を含め、皆で議論をして決めていきたいと考えています。駅南周辺の道路を含めて、これから南の賑わいをどのように創っていくかについては、新居浜駅周辺まちづくり協議会の中でも色々と議論をしていただこうと考えておりますので、またご意見があれば言っていただいたらと思います。

【モニター】別子山の過疎化対策の件ですが、市でも色々と別子で事業展開をしており、鉱山の遺産も観光化していこうとの動きもありますが、依然として交通インフラが非常に悪いという問題があります。先ほどの市長講演の中でも、新居浜別子山線の改良、拡幅については一言も触れられておらず、残念な気持ちでした。もちろん市長が就任されてから、全くの一車線であった4km程の区間が、途中何箇所か離合できるよう拡幅工事がされていますが、少し遅きに失した感があります。これから林業の活性化などに取り組んでいくことを考えても、やはり幹線道路には、単線でも良いので、トラックやバスなどの大型車が通れるくらいの道幅が必要だと思います。そうすれば別子・翠波はな街道も活きてきて、人の往来が非常に活発になると思います。他のモニターさんからも意見が出ていますが、別子山の道路事情については「行ってみたいけれど、あの道路事情では敬遠する」という声をよく耳にします。県道なので、市独自ではなかなか進まないことはわかりますが、早急に拡幅工事を実施するように県の方へ働きかけてほしいと思います。
 もう一件、これはここで提言していいものかわかりませんが、職員の技能・技術についてちょっと疑問に思う時があります。別子山では、昨年から簡易水道が全集落で供用開始されましたが、その設計や仕事の進行、職員の関わる姿勢などが、一般企業から見たら考えられないと思われる時がありました。まず、大規模な設計ということならば、新居浜市内で設計してもらうのは難しいかもしれませんが、簡易水道の設計くらいは市外の業者に委託しなくても新居浜市内でできるのではないでしょうか。費用が市外へ流出するのが勿体ないと思います。それから、完成した水道施設の管理を管理業者に任せていますが、市は維持管理を任せた以上、市は一切タッチしないという方針なのでしょうか。先だって、地域の水道がパイプの老朽化により断水しまして、仮設配管を行いましたが、すぐその翌年に本工事ということでパイプを新しく買って埋め替えていましたが、このような経験や技術、能力の不足による無駄が多いように思います。また、メンテナンスの委託業者は、1つは新居浜市内の業者ですが、もう1つは松山市からの業者で、それだけ新居浜市内には技術者がいないということでしょうか。また、メンテナンスを行った際の整備点検記録、これも市の方では全く保管しないのでしょうか。記録を見せてくれ、と尋ねても、あるともないともはっきりとせず、見せてもらえませんでした。なぜこんなことを言うかと申しますと、去年の8月頃に現状を確認しようと排水タンクの蓋を開けて覘いてみたところ、タンクの底に汚泥がたまっていたため、調査して早急に掃除してくれと申し入れまして、それはしてくれましたが、原因などはわからない、ろ過施設は去年の8月か9月に松山の業者に点検してもらって異常ないとの報告をもらっているので、今回はパイプなどに付着したものが入ったのではないか、という返事でした。そんなことでは、私たちの日常の飲料水として安心して飲むことはできない、しっかり原因調査をしてほしいと言いました。確かに対応は早く、2~3日できちんと対応してくれましたが、原因の調査はしていない、通常の点検でも記録を残していない、こんな状態ですが、これは市では管理業者に任せてしまうと全く関知しない、ということなのでしょうか。

【市長】まず、道路の問題ですが、新居浜側は大永山の手前の方は少しずつでも拡がってきていますが、別子に入ってからはまだまだ離合が難しいところもたくさんあります。これについては県の方でも、何箇所か既に予算化もしており、最低限でも大型バスが入れるようにはしなければいけないと言っていますので、私の方からも引き続き県に整備促進を働きかけていきたいと思います。四国中央市の方は、確かもう完全に二車線化できていますよね?

【モニター】そうです。

【市長】なんとか、別子山でも完全な二車線化は難しくても、大型バスが入れるようにしていきたいと思います。

【モニター】二車線にはこだわりませんが、せめて大型バスが入れるくらいの道路にしてもらったら、もっと東洋のマチュピチュも活きてくると思いますし、住友の産業遺産を見に来てくれる人も増えると思います、ということですので是非、早期の整備をお願いします。

【市長】水道の件ですが、別子の簡易水道については7億近い予算をかけて整備を行い、かなり良くなったという印象なのですが、やはり個々に色々と問題がある、ということだと存じます。職員の技術、技能の問題ですが、少なくとも今、別子山に配属されている職員については、水道の技術、技能についてはあまり持ち合わせておりません。そのため設計についても、業者に委託して設計していただいております。その際に、市の水道局とも十分に相談、連携して実施していれば良かったのですが、それが十分でなかったというのも事実かと思います。管理業者の方も水道技術については素人ですし、問題はあろうかと思いますが、管理業者で対応できないことには当然、市も入って専門業者に依頼する等の対応をいたしますので、もし今後も何かありましたら言っていただいたらと思います。

【モニター】ですから、原因不明のままで良しとして、「もう一つここにストレーナーを付けました」だけで問題解決したような言い方をするのではなく、微細な原因がどこにあるかを、既に一度点検していたとしても、もう一度調べましょうという姿勢を見せてほしい、ということなんです。毎日口にするものですから、よろしくお願いします。 また、メンテナンスについてはしっかりと対応するように、市からも業者に指導して、また点検の書類などは、次の点検の時にも役立つと思うのでしっかり残していただきたいと思います。

【市長】わかりました。また、何か気づいたことがありましたらよろしくお願いします。

【課長】以上をもちまして、今年度のモニター活動についての発表は終わらせていただきます。多くの貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。いただきましたご意見については、担当課にも通知し、今後さまざまな形で市政に反映させていただきたいと思います。なお、時間がなくて発表できなかったご意見や、後から気づいた点などありましたら、お配りしております市政モニター活動レポートの用紙にご記入のうえ、秘書広報課まで提出いただければと存じます。
 続きまして、来年度以降の市政モニター制度について、事務局よりご案内させていただきたいと思います。

【事務局】市政モニター制度の見直しと新制度の概要について説明

【課長】 以上をもちまして、本年度の市政モニター会議を終了させていただきます。最後に市長より一言ご挨拶を申し上げます。

市長あいさつ